イータリー「Vacanze a Miyazaki」宮崎県産へべすをイタリア料理に 銀座で試食会開催

  • URLをコピーしました!
Pocket

イータリー・アジア・パシフィックは、宮崎県産食材の魅力をイタリア料理を通じて紹介する期間限定キャンペーン「Vacanze a Miyazaki(ヴァカンツェ・ア・ミヤザキ)」を、2026年8月6日から9月15日まで国内5店舗で開催している。これに先立ち、8月4日には銀座店でプレス向け試食イベントを開催。文筆家のマッシミリアーノ・スガイさん(マッシ)と、イタリア・ヴェネト州出身のモデル・インフルエンサー、ニコルさんが登壇し、宮崎県日向市原産の香酸柑橘「へべす」を使ったプレミアムバーガーやドリンクを味わいながら、日本とイタリアの食文化やへべすの可能性について語った。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

イータリーと宮崎県が初コラボ「Vacanze a Miyazaki」

イベント冒頭には、イータリー・アジア・パシフィックの水谷天郎社長が登壇した。イータリーが掲げる「Eat Better, Live Better」に触れ、地域の旬の食材や名産品を生かしながら、素材の味を引き出して提供する考えを説明した。

日本では2024年から、地域の食材をイタリア料理として紹介する取り組みを進めている。2024年には東京都新島村の食材をパスタやドルチェなどに取り入れ、2025年には熊本県の春スイカを使ったドリンクメニューを展開した。

水谷社長は、地方には良質でありながら、まだ広く知られていない食材があるとし、そうした食材を「イタリアというフィルター」を通して紹介していきたいとの考えを示した。

今回の商品開発では当初、宮崎県産の夏野菜を使うことも検討したが、収穫時期との兼ね合いから、キャンペーン期間に旬を迎えるへべすに着目したという。

宮崎県日向市原産の香酸柑橘「へべす」

試食イベントで最初に紹介されたのが、今回のキャンペーンを象徴する宮崎県日向市原産のへべすだ。

へべすは江戸時代末期に長曽我部平兵衛が発見し、地域に広めたと伝えられている。皮が薄く、果汁が豊富で、すだちやかぼすなどと比べて酸味がまろやかなことを特徴とする。

会場では、ひむか農園で生産したへべすをカットして提供した。ひむか農園の内山雅仁さんによると、へべすの年間生産量は約130トン。本格的な収穫は8月中旬以降で、旬を迎えると皮がさらに薄くなり、果汁も豊富になるという。

地元では焼き魚のほか、うどんやそうめん、そば、みそ汁などに使い、焼酎やビール、コーラなどに加えることもあると紹介した。

マッシさん「まるで恋をしたような柑橘」 ニコルさんもへべすを初体験

マッシさんとニコルさんも、この日初めてへべすそのものを味わった。

事前にへべすについて調べてきたというマッシさんは「今日初めて食べたら、本当に42年間生きてきて初めて出合ったような味でした」と第一印象を語った。

さらに「頭の中では、『これにも使いたい』『あれにも使いたい』と、ベルガモットよりも使い道があるんじゃないかと思いました」と続け、「すごくフレッシュ感があって、スパイスのようなニュアンスもあり、いろいろな味のバランスが良くて、本当に、まるで恋をしたような柑橘です」と表現した。

ニコルさんも「私も初めてへべすを食べて、すごく新しい味だったので、とても驚きました」とし、「レモンほど酸っぱくなく、すごく優しい酸味だったので、とても食べやすくて、いろいろな料理に合わせられるのではないかと思いました」と話した。

へべすジントニックから広がるイタリアのアペリティーボ文化

続いて提供されたのは、へべすを使ったドリンクだ。

「へべすジントニック」は、宮崎県の黒木本店が手掛ける尾鈴山蒸留所の「OSUZU GIN Original」とへべすを組み合わせたカクテル。

マッシさんは「このへべすジントニックは、本当に皆さん、気をつけてください」と切り出し、「非常に飲みやすくておいしくて、僕も先ほど、仕事中と言いながら仕事のことを忘れて、全部飲もうと思っていた」と笑いを交えてコメント。「お酒に弱い方や苦手な方、あまりジントニックに慣れていない方は、ジントニックであることを忘れて、ジュースのように飲んでしまうと思います」と話した。

さらに「これは新しいイタリアのアペリティーボ文化として、イタリアにも広めてほしいと思いました」と期待を寄せた。

ここからトークは、イタリアのアペリティーボ文化へと広がった。

ヴェネト州出身のニコルさんは「もちろん、アペリティーボはすごく人気があります。皆、夕食を食べる前に一杯飲みに行って、アペロール・スプリッツを飲み、ちょっとした食事と一緒に会話を楽しんでから、夕食に移るという形です」と説明した。

「本当に文化の一部で、人と人がつながり、盛り上がる時間として、アペリティーボという文化があります」とし、近年については「若者の間でジンが少しおしゃれなイメージになっています」と紹介。「アペリティーボの時間に、ジントニックや、ジンを使ったカクテルを飲みながら過ごす人も増えています。へべすを使ったジンがイタリアでも提供されたら、すごくうれしいですし、広めたいと思います」と語った。

この日は、フィレンツェの紅茶ブランド「La Via del Tè(ラ・ヴィア・デル・テ)」の紅茶とへべすを組み合わせたノンアルコールの「へべすアイスティー」も提供した。

へべすと味わう3種類のプレミアムバーガー

ドリンクに続き、メインとして3種類のプレミアムバーガーが登場した。試食会では3種類を食べ比べられるよう、それぞれをカットして1皿に盛り合わせ、へべすとポテトを添えて提供した。

キャンペーンでは、「へべすと味わう 宮崎県産チキン コトレッタ バーガー」「へべすと味わう 宮崎県産チキン ソテー バーガー」「へべすと味わう プレミアム ビーフ バーガー」の3種類を展開する。実際の商品は、それぞれ通常サイズのバーガーとして提供する。

「へべすと味わう 宮崎県産チキン コトレッタ バーガー」は、宮崎県産鶏肉をイタリア風カツレツの「コトレッタ」に仕立て、バンズでサンドした。宮崎県のチキン南蛮から着想を得たメニューで、マヨネーズをベースにした地中海風ソースを合わせる。別添えのへべすを搾ることで、爽やかな酸味とほのかな苦味を加える。

マッシさんは、まずへべすを搾らずに食べ、その後に加えて味の違いを比べる食べ方を提案。へべすを加える前後で「一つの料理で二つの味を楽しめる」と語った。

また、コトレッタに使った細かなパン粉から、トークはイタリアの家庭料理にも広がった。

マッシさんは「家では、硬くなったパンを母が捨てずに、それをパン粉にしていました。パンは最後まで無駄にしない、という感じですね」と振り返った。

これを受け、ニコルさんにはイタリアのハンバーガー事情について質問が向けられた。

「イタリアには、ハンバーガー自体のイメージがあまりなくて、やはりアメリカ料理というイメージです」とし、「イタリアでは、ハンバーグの肉だけを、ポテトや野菜を付け合わせにして、料理として食べることがあります」と説明した。

一方、日本では「いろいろなレストランにハンバーガーがあるのを見て、かなりイメージが変わりました。和牛バーガーなどもあって、イメージが大きく変わりました」と話した。

「へべすと味わう 宮崎県産チキン ソテー バーガー」は、宮崎県産鶏肉をジューシーに焼き上げてバンズでサンド。香ばしくソテーしたチキンにへべす果汁を搾ることで、肉のうま味と柑橘の爽やかな香りを組み合わせる。

「へべすと味わう プレミアム ビーフ バーガー」は、150グラムのビーフパティを焼き上げ、マヨネーズをベースにした地中海風ソースとともにバンズでサンド。ビーフの味に、へべすの酸味とほのかな苦味を加える。

セットメニューでは、好みのバーガー1品に「パタータ フリッタ イータリー」とドリンクを組み合わせる。ドリンクは「へべすスカッシュ」「へべすティー」「モーレコーラ」から選べるほか、500円追加で「へべすジントニック」または「フローズン へべす ギムレット」に変更できる。

マッシさんは羊羹と大福、ニコルさんはカルパッチョやソルベットを提案

3種類のバーガーを味わった後、トークはへべすをほかの料理にどう生かすかというテーマに移った。

マッシさんは「イタリア人として、『この人、変わっているな』と思われるかもしれないんですけれども、僕が食べてみたいと思ったのは羊羹です」と意外な組み合わせを提案した。

「羊羹のねっとりとした食感と、へべすの酸味や甘みなど、いろいろな味のバランスは合うんじゃないかと思って、すごく食べてみたいです」と話し、大福も候補に挙げた。

さらに、イタリアではオレンジやレモンの砂糖漬けをチョコレートでコーティングした菓子があることを紹介し、「そのバリエーションとして、へべすとチョコレートを使った和菓子のようなものも面白いと思います」と提案。「大福のもちもちとした食感にも合いそうです。大福は形もへべすに似ているので、緑色にしたら面白いと思いました」とアイデアを膨らませた。

一方、ニコルさんは「料理の中では、フリット・ミストなどの揚げ物にすごく合うんじゃないかと思います。魚、白身魚やカルパッチョ、あとはブッラータにも合いそうです」とイタリア料理との組み合わせを提案した。

さらに「キャンディーやゼリーなどがあったら食べてみたい」とし、「イタリアではソルベットがすごく人気で、レモン味がよく使われています。へべすは、レモンよりも少し甘い香りというか、上品な味がするので、ソルベットにも合うんじゃないかと思います」と語った。

へべすはイタリアでも広がるか マッシさん「慣れたらブームになりますね」

トークは、へべすがイタリアでも受け入れられるかというテーマへと展開した。

現在のイタリアでは、ゆずやわさび、抹茶など、日本由来の食材が料理にも取り入れられるようになっているという。

へべすがイタリアで広がる可能性について、マッシさんは「時間はかかりますが、慣れたらブームになりますね」とコメント。「でも今は、逆にフリットよりも寿司というくらい、皆でよく食べに行くので、もう時間の問題です」と話した。

さらに「僕の地元も、とても田舎なのに、どうして寿司店が何店舗もあるんだろうと驚きました」と、自身の出身地であるピエモンテ州の内陸部にも寿司店が広がっていることを紹介した。

ニコルさん「日本人もイタリア人も、食に対する情熱がとても強い」

さらに、日本とイタリアの食文化の共通点へ話が広がった。

ニコルさんは「日本人もイタリア人も、食に対する情熱がとても強いと思います」と語った。

「食べに行く時も、単に食べるだけではなく、一つの体験として、その食材がどこで採れたのか、きちんと作られているのかということを大切にします」と説明。「本当にローカルなものを大切にしていて、DOP(原産地呼称保護)の食材なども非常に重視しています。そうしたところは、日本とイタリアでよく似ていると思います」と話した。

さらに「季節を大切にするところも似ています。旬の野菜や季節の果物を使い、季節によってメニューが変わるので、そうした点も共通していると思います」と語った。

地域の食材や旬を大切にするという共通点は、宮崎県の食材をイタリア料理に取り入れる今回の「Vacanze a Miyazaki」にも重なる。

「ピエモンテで出したら怒られる」宮崎県産マンゴーを伝統のパンナコッタに

イベントの最後には「パンナコッタ 宮崎県産マンゴーソース添え」が提供された。

イータリーでは、ゼラチンではなく卵白で固めたベイクドタイプのパンナコッタを展開しており、今回は宮崎県産マンゴー100%のピューレを使ったソースを合わせた。

パンナコッタの発祥地とされるピエモンテ州出身のマッシさんは、「例えば、ピエモンテでこのマンゴーのパンナコッタを出したら、恐らく怒られるんじゃないかと思います」とコメント。

「『これはパンナコッタの食べ方ではない』と、絶対に言われると思うんですけれども、まず目を閉じて食べてもらったら、恐らく『おいしい』と言うと思います」と、伝統的な食べ方を重んじるイタリア人の感覚をユーモアを交えて説明した。

自身も最初は見た目のインパクトに驚いたというが、「でも、食べてみるとマンゴーそのもので、パンナコッタも食感がしっかりしていて」と話し、「すごくおいしかったです」と評価した。

ニコルさんは「本当に感動しました。スイーツが大好きなんですけれども、このパンナコッタの食感がとてもおいしくて、ただ『おいしい』というよりも、感動しました」とコメント。「イタリア料理なんですけれども、本当に宮崎にも行きたくなりましたし、また食べたいと思いました」と語った。

キャンペーンではこのほか、宮崎県産ゆずの砂糖漬けを加えたリコッタクリームを使う「宮崎県産ゆずフレーバーのカンノーロ」も展開する。

イータリー銀座店5周年限定メニューも

2026年8月に開業5周年を迎えたイータリー銀座店では、「Vacanze a Miyazaki」の開催期間中、周年限定メニューも展開する。

へべすを使った銀座店限定の「へべす ミモザ」のほか、サマートリュフを組み合わせた「5周年プレミアム ビーフ バーガー トリュフ」を用意する。

「Vacanze a Miyazaki」は9月15日まで、銀座店、丸の内店、日本橋店、原宿店、湘南店の国内5店舗で開催する。

「Vacanze a Miyazaki」期間限定メニュー・価格

へべすと味わう 宮崎県産チキン コトレッタ バーガー
単品1880円(税込)
セット2680円(税込)
※日本橋店では「チキン・コトレッタ・サンド」として提供

へべすと味わう 宮崎県産チキン ソテー バーガー
単品1880円(税込)
セット2680円(税込)
※日本橋店では提供なし

へべすと味わう プレミアム ビーフ バーガー
単品2680円(税込)
セット3480円(税込)
※日本橋店では提供なし

セットメニュー
好みのバーガー1品+パタータ フリッタ イータリー+ドリンク

選べるドリンク:へべすスカッシュ、へべすティー、モーレコーラ

+500円:へべすジントニック、フローズン へべす ギムレット

へべすジントニック
1380円(税込)

フローズン へべす ギムレット
1380円(税込)

へべす ミモザ
1480円(税込)
※銀座店限定

へべす スカッシュ
800円(税込)

へべす アイスティー
800円(税込)

パンナコッタ 宮崎県産マンゴーソース添え
1280円(税込)

宮崎県産ゆずフレーバーのカンノーロ
680円(税込)/本

※掲載価格は予定価格。

「Vacanze a Miyazaki」開催概要

開催期間:2026年8月6日~9月15日

開催店舗:国内5店舗(銀座店、丸の内店、日本橋店、原宿店、湘南店)

展開内容:レストランメニュー、カフェ&バールメニュー

※店舗により提供メニューが異なる場合がある。
※食材の入荷状況により、メニューの内容を変更または販売を終了する場合がある。
※掲載価格は予定価格。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!