Japan Olive Oil Prize 2026(=JOOP 2026)受賞結果発表 湘南早摘みブレンドが総合3位

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25カ国691ブランドが参加、総合1位はイタリアの「BIO Coratina」

在日イタリア商工会議所は2026年4月17日、東京・渋谷ヒカリエ8/COURTで「ジャパン・オリーブオイル・プライズ 2026(Japan Olive Oil Prize 2026=JOOP 2026)」授賞式を開催した。2026年大会には25カ国から過去最多となる691ブランドのエクストラバージンオリーブオイルがエントリー。総合1位にイタリアの「BIO Coratina」(INTINI)が選ばれ、日本の「湘南早摘みブレンド」(ファームビレッジ湘南)が総合3位に入った。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

JOOPは、世界各国のエクストラバージンオリーブオイルを対象に、国際審査員団によるブラインドテイスティングで品質を評価する国際コンテスト。第14回となる2026年大会は、前回大会と比べて参加数が約20%増加した。国別ではイタリアが204、トルコが121、ギリシャが94、スペインが78、日本が17などとなり、世界の生産者にとって日本市場が重要な発信先になっていることを示した。

「BIO Coratina」が総合1位、ブラジルと日本も上位に

総合最高賞にあたる「1st Best of JOOP 2026」は、イタリアの「BIO Coratina」(INTINI)が受賞した。プーリア州の代表品種コラティーナを使った有機単一品種のオイルで、アーティチョークやグリーンオリーブを思わせる複雑な香り、苦味からスパイシーさへと変化する力強い味わいが評価された。

「2nd Best of JOOP 2026」は、ブラジルの「AZEITE SABIÁ – CORATINA」(FAZENDAS DO AZEITE SABIÁ)が選ばれた。山岳地帯セーハ・ダ・マンチケイラで栽培されたオリーブを使い、フレッシュでバランスの良い味わいが特徴になっている。

「3rd Best of JOOP 2026」は2ブランドが受賞した。一つは、イタリアの「L’OLINDA MONOVARIETALE DI RAGGIA」(Frantoio L’Olinda)。アーモンドを思わせる甘みと穏やかな苦味、辛味が調和している。もう一つが、日本の「湘南早摘みブレンド」(ファームビレッジ湘南)で、同オイルは「Best of Japan」と「Best of Blends」にも選ばれた。

湘南早摘みブレンド、日本の食文化に寄り添う設計

「湘南早摘みブレンド」は、神奈川県湘南地域で栽培された複数品種を早摘みし、ブレンドしたオリーブオイル。若草のような爽やかな香りと、軽やかでバランスの良い味わいが特徴で、日本の繊細な食材に寄り添うように作られている。刺身、豆腐、蒸し野菜、和食全般などとの相性がいいという。

ファームビレッジ湘南のオリーブオイルソムリエ、市川和代さんは、当初は欧州で評価されるような辛味や香りの強いオイルを目指していたが、欧州と日本では食文化が異なることから考え方を変えたという。日本人はだしなどの薄味に親しみ、白身魚や野菜の甘味を敏感に感じ分けるとして、日本の食材に合うオリーブオイル作りを目指した。2、3年前からは、湘南の土地に合った品種と収穫のタイミングにこだわり、「湘南らしいオイル」を追求してきたと説明している。

12人の国際審査員がブラインドで審査

国際審査員は、山田美知世氏、アントニオ・G・ラウロ氏、フェルナンド・マルティネス・ロマン氏、ビルセン・ジャン氏、マルセロ・スコファーノ氏、謝娜氏、中村ひろみ氏、島田真理子氏、ソンダ・ラルッシ氏、柴田英明氏、アニタ・ザコウ氏、クァク・ジウォン氏の12人で構成された。審査は国名や生産者名を知らされないブラインドテイスティングで行われ、各賞の受賞ブランドが決定した。

JOOP 2026国際審査員パネルリーダーの山田氏は、参加数の増加に加え、出品オイル全体の品質が大きく向上したとし、日本の生産者の参加が増えていることにも言及した。JOOPへの信頼が高まり、同コンテストが成長と国際比較の機会になっているとの見方を示した。

日本市場は「戦略的市場」、年間を通じてプロモーション

在日イタリア商工会議所のダヴィデ・ファントニ事務局長は、JOOPについて「単なるコンテストではない」と位置付けた。生産者、インポーター、消費者をつなぎ、エクストラバージンオリーブオイルの価値を伝えるプラットフォームとして、年間を通じた活動を展開していると説明。受賞オイルは、FOODEX JAPANをはじめ、BtoB、BtoCのさまざまな機会で紹介される。

また、日本はアジアにおける主要なオリーブオイル市場の一つとされる。リリースによると、2024年の日本の輸入額は約3億8,300万米ドル。一方で、一人当たりの年間消費量は約0.4kgにとどまっており、今後の成長余地も示されている。主な供給国はスペイン、イタリア、トルコで、地中海式食生活への関心の高まりも背景にあるという。

式典には、イニゴ・デ・パラシオ・エスパーニャ駐日スペイン大使をはじめ、チュニジア、ギリシャ、ポルトガル、クロアチア、イタリアの関係者も登壇した。スペイン大使は、日本を品質や本物志向、卓越性が評価される市場とし、良質なオイルへの理解が深まっていると述べた。各国代表からは、自国のオリーブオイル文化や、日本市場での展開に対する期待が語られた。

デザイン賞はイタリアの「LI SICULARI」が受賞

品質評価に加え、「JOOP Design Award 2026」も発表された。同賞は2020年に創設され、2026年で第6回。オイルの品質だけでなく、ブランドロゴ、ボトル、パッケージなどのデザイン性とコミュニケーション力を評価する。審査員は、ジャスパー・モリソン氏、セシリエ・マンツ氏、ファビオ・フィリッピーニ氏、長谷川豪氏が務めた。

「1st Design Award」は、イタリアの「LI SICULARI」(Azienda Agricola Vescovi)が受賞した。「2nd Design Award」はクロアチアの「SANTINI」(Agro Fructus d.o.o)、「3rd Design Award」はポルトガルの「Azeitona Verde」(S.A.V. Sociedade Azeitona Verde Lda)が選ばれた。

JOOP 2026は、過去最多の参加規模を記録し、総合賞、国別賞、カテゴリー賞、デザイン賞を通じて、世界各国のエクストラバージンオリーブオイルの品質とブランド価値を示す場となった。主催者は今後も、FOODEX JAPANや国内各地でのセミナー、BtoB・BtoCの機会、中国でのプロモーションなどを通じて、受賞オイルの紹介と市場開拓を進めるとしている。

主な受賞結果

賞名 受賞オイル 生産者・企業 国
1st Best of JOOP 2026 BIO Coratina INTINI Italy
2nd Best of JOOP 2026 AZEITE SABIÁ – CORATINA FAZENDAS DO AZEITE SABIÁ Brazil
3rd Best of JOOP 2026 湘南早摘みブレンド 株式会社ファームビレッジ湘南 Japan
3rd Best of JOOP 2026 L’OLINDA MONOVARIETALE DI RAGGIA Frantoio L’Olinda Italy
Best of Japan 湘南早摘みブレンド 株式会社ファームビレッジ湘南 Japan
Best of Blends 湘南早摘みブレンド 株式会社ファームビレッジ湘南 Japan
Best of Flavoured Petra – Mandarin RBK HOLDING LLC Jordan
Best of Monovarietals BIO Coratina INTINI Italy
Best of Organic BIO Coratina INTINI Italy
Best of Polyphenol CHIAROSCURO Azienda Agricola de Robertis Italy
Best of PGI U’ CIURI MICELI & SENSAT AZIENDA AGRICOLA BIOLOGICA Italy
Best of PDO RINCON DE LA SUBBETICA (DOP PRIEGO DE CORDOBA) ALMAZARAS DE LA SUBBETICA Spain
Best of Medium Intensity BIO Coratina INTINI Italy
Best of Strong Intensity L’OLINDA MONOVARIETALE DI RAGGIA Frantoio L’Olinda Italy
1st Design Award LI SICULARI Azienda Agricola Vescovi Italy
2nd Design Award SANTINI Agro Fructus d.o.o Croatia
3rd Design Award Azeitona Verde S.A.V. Sociedade Azeitona Verde Lda Portugal

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