「FASHION PRIZE OF TOKYO 2023」第5回受賞デザイナーはトモ コイズミの小泉智貴さん

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「プレタポルテの時期の方が人が多いので、今のところ、オートクチュールではなく、プレタポルテ(ウィメンズのファッション・ウィーク)のタイミングでやろうと思っていますが、カスタムメイドというかプレタポルテではないものを発表します」という小泉智貴さん。「FASHION PRIZE OF TOKYO 2023(ファッション プライズ オブ トウキョウ 2023)」第5回受賞デザイナー発表会が9月3日、渋谷ヒカリエ・ヒカリエホールB ホワイエで行われ、トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)の小泉智貴さんが第5回受賞デザイナーに選ばれた。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

小泉さん(写真中央)は「これから発表するコレクションに対して受賞させていただいたので、期待に応えられるように頑張らないとと、いいプレッシャーを感じています。日本から世界に発信していきたいという気持ちはいつもあるので、説明のいらない美しさ、わかりやすく美しいものをいつも心がけています。今まで、ニューヨーク、ミラノ、東京など、様々な都市でコレクションをしてきましたが、なぜかパリはなかった。今回の賞のためにとってあったのかなと、感じています。すごく楽しみです」とあいさつ。

審査員であるサザビーリーグ リトルリーグカンパニー執行役員ロンハーマン ウィメンズクリエイティブディレクターの根岸由香里さん(写真左)は「プライズが始まって6年。様々な価値観が変わり、その中でもこの1年はファッションに何が出来るだろうとみんなが考えた1年だったと思いますが、今回の審査も広い視野を持って、時代を見て、デザイナーを選びました」とコメント。

クリエイティブディレクターの長尾悦美さん(写真右)は「美しい、かわいいという思いを表現出来るようなものづくりを心掛けているという言葉が胸に響きましたし、純粋にパリコレクションでこのデザイナーの所が見てみたいという気持ちが、審査員の中で一致しました。今回でこの賞の海外での知名度が高くなることを期待していますし、このタイミングにふさわしいデザイナーが選ばれたなと思っています」と語った。

発表会後、「ここ数年、コロナの影響で海外で発表出来なかったし、初めてのパリということで、新たなスタート、新人に戻ったような気持ちで出来たらと思っています」とした上で、「最近はファッションの在り方、自分の表現の在り方を考えています。今はファッションのデザインをやりながら、アートの活動も始めていて、来年はパリでのコレクション発表とは別にアートの個展も出来たらいいなと思っています」と話した小泉さん。パリでどのようなコレクションを見せるのか、パリでの発表をどうビジネスにつなげていくのかも注目される。

「FASHION PRIZE OF TOKYO」は、既に国内外で知名度と実績がありながら、海外で継続的にコレクションを行っていない東京のデザイナー1組を選び、パリのメンズまたはウィメンズのファッション・ウィークでの1年間2シーズンのファッションショー形式のコレクション発表とショールームイベントをサポートするもの。同じ若手デザイナーの育成・支援を目的としたファッションコンテスト「TOKYO FASHION AWARD(東京ファッションアワード)」よりも1ステップ進んだ支援企画になっている。第1回はマメ(Mame Kurogouchi)の黒河内真衣子さん、第2回はオーラリー(AURALEE)の岩井良太さん、第3回はダブレット(doublet)の井野将之さんが受賞。昨年の第4回はCFCL(シーエフシーエル)の高橋悠介さんが選ばれた。

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