イータリーが万博人気パスタを再現 銀座など5店舗で「Taste of Italy」開催

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イータリー・アジア・パシフィックは、2025年夏の特別キャンペーン「Taste of Italy – パスタで旅する、万博からの贈り物」を開催する。EXPO 2025 大阪・関西万博のイタリアパビリオンで特に好評だった5つの州の郷土料理を、7月10日から8月31日まで国内5店舗(銀座、丸の内、日本橋、原宿、湘南)で順次提供する。これに先立ち、7月8日には銀座店でプレス向けの試食イベントが開かれた。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

万博で大人気の“あの味”が東京に再登場 「Taste of Italy」

イベント冒頭には、イータリー・アジア・パシフィック代表の水谷天郎社長が登壇。イタリア館のレストランが6月末時点で約5万人が来店し、13万1622食を提供するなど連日盛況であることを紹介した。店内は110席を超える広さを有し、緑豊かなテラス席でも本格的なイタリア料理が提供されている。

「イタリア各地の食文化の豊かさを、実際に食べることで感じてほしい」と語った水谷社長は、キャンペーンについて「夏にふさわしい5つの州を選び、東京でも同じ体験ができる構成にした」と説明。「文化も味わえるセミナーも併せて実施することで、『万博に行けなかった方にも体験を提供したい』という思いがあります」と語った。

銀座の試食会で5州のパスタを披露 

試食イベントでは、イータリーオリジナルの前菜や5州のパスタ料理、ドルチェまで、キャンペーンで提供予定の料理が一皿ずつ紹介され、それぞれにまつわる地域の文化や歴史について、イータリーアジア・パシフィック事業本部商品開発マネージャーの渾川駒子さんと食のエッセイスト、マッシ(本名スガイ マッシミリアーノ)さんが解説した。

一皿目は、揚げたジャガイモにマヨネーズやケッパーを合わせた地中海風ソースの「パターテ・クロッカンテ」。イータリーがイタリア本国で独自に開発し、万博のレストランでしか味わえないメニューとして話題を集めている。初上陸となるタッソーニ社のジントニックやチェドラータとのペアリングも提案された。

続く「イカスミのパスタ」は、ヴェネト州ヴェネツィアの伝統料理。黒々とした見た目と濃厚な旨味が特徴で、日本のイータリーでは今回が初提供となる。マッシさんは「ヴェネツィア以外ではあまり見られない特別な一皿」と紹介し、「イタリアでは、昔イカやタコは“悪魔の食べ物”とされていた歴史もある」と文化背景を交えて語った。

三皿目の「リガトーニ・アッラ・カルボナーラ」は、ラツィオ州を代表する一品。ショートパスタを使った本格ローマスタイルでの提供は、イータリーでも珍しい。カルボナーラをめぐっては「生クリームを使うのは邪道」とする声もあるなど、イタリア国内でも論争が絶えない料理だという。

四皿目は、アブルッツォ州の「ミートボール入りパスタ」。日本では映画『ルパン三世 カリオストロの城』に登場する料理として知られており、渾川さんは「日本人にとっても親しみやすい郷土食」と語った。小さなミートボールを散らすのがアブルッツォの特徴で、マッシさんも「現地で食べたことはなかったが、非常にユニークなスタイル」と興味深そうに話した。

五つの州を巡る「パスタで旅するイタリア」の最後はプーリア州の伝統パスタ「オレッキエッテ」。ストラッチャテッラと黄色いダッテリーノトマトソースを添え、さらに南部名物のスナック「タラッリ」を砕いてトッピングするという一皿だ。マッシさんは「ピエモンテ出身の私にとっても、まさに南イタリアの豊かな表現」と評価した。

「アルデンテの違い」から学ぶ──地域で異なる食感の奥深さ

また、「アルデンテという言葉を耳にしますが、日本のアルデンテはイタリアより柔らかいというのは本当でしょうか」など、具体的な質問に対しマッシさんは「イタリアでも地域によってアルデンテの感覚が異なります。ピエモンテでは少し芯が残るくらいが理想とされますが、南に行くと少し柔らかめになります。ソースの種類や具材との相性でも茹で加減は変わりますし、家庭ごとに判断は違います」と説明した。

イベントの最後を飾ったのは、イタリア各地の菓子を盛り合わせたドルチェプレート。簡易ドルチェセミナー体験として、ティラミスやパンナコッタに加え、ピエモンテ州の伝統菓子クルミリも登場した。マッシさんは「子どものころから親しんできた味。温かい飲み物に浸して食べるのが地元流」と紹介し、「素材の素朴さにイタリアの温かみが詰まっている」と語った。

銀座店では“文化を味わう”セミナーも 万博に行けなかった人にも届けたい体験

キャンペーンは、週替わりで5州のメニューを展開。銀座店ではパスタや郷土料理に関連したセミナーやイベントも実施される。各セミナーへの参加申し込みは、イータリーの公式サイトで2025年7月中旬ごろから受け付けを開始する予定となっている。

期間限定メニュー

ヴェネト州|イカスミのスパゲッティ
1980円(税込)
万博のイータリーでは、唯一、州ではなく県としてプロモーションを行ったのがヴェネツィア。ヴェネツィアを代表する料理として、イカスミのスパゲッティが提供された。日本のイータリーではこれまで提供されたことがないメニューだが、マーケットではイカスミのリゾットやパスタは人気が高い。

ラツィオ州|リガトーニ・アッラ・カルボナーラ
1880円(税込)
卵、チーズ、グアンチャーレといったシンプルな材料でつくられる一品ながら、その味わいは奥深く、現代のイタリア料理を語るうえで欠かせない。日本国内のイータリーでは通常、スパゲッティで提供されているが、本国のイータリーではリガトーニを使う店舗が多い。イータリーは本国のレシピに基づき料理を提供しており、生クリームを使わない本場ローマの味が再現されている。
※銀座店は「LA GRIGLIA」で提供。価格は1980円(税込)

アブルッツォ州|ミートボール入りスパゲッティ
2380円(税込)
極小サイズのミートボールを加えたトマトソースであえたパスタ。アブルッツォ州の郷土料理というよりも、日本ではアニメ『ルパン三世 カリオストロの城』に登場した料理として知られている一品だ。アニメでは大きなミートボールが盛られているが、実際にはヘーゼルナッツほどの小さなミートボールを使う。現地では「パッロッティーネ」と呼ばれるこの小粒のミートボールにはチーズも加えられており、日本で一般的なミートボールとは異なる食感が楽しめる。

カンパニア州|ソレント風ニョッキ
1780円(税込)
ニョッキに、南イタリア・カンパニア州特産のダッテリーノトマトとモッツァレラを合わせた、南イタリアを象徴するような一皿。トマト、オリーブオイル、モッツァレラ、魚介など、日本のイタリア料理でもおなじみの食材が使われており、日本人がイメージする「イタリア料理」に最も近い地域ともいえる。
※銀座店は「LA GRIGLIA」で提供。価格は1980円(税込)

プーリア州|オレッキエッテ イエローダッテリーノとストラッチャテッラソース
1980円(税込)
イエローダッテリーノのソースであえたオレッキエッテに、ストラッチャテッラ(裂いたモッツァレラと生クリーム)をトッピング。仕上げに砕いたタラッリをふりかけた、南イタリアらしい一皿。

パターテ・クロッカンテ
1100円(税込)
ジャガイモを丸ごと蒸して一晩寝かせ、皮ごと手でちぎって揚げるため、凹凸のある不規則な形になり、カリッと香ばしい食感が際立つ。揚げたてに、アンチョビやケッパーを加えたマヨネーズソースをつけて食べる。イタリア館レストランで3番目に人気のメニュー。

レストラン ドルチェ:ティラミス、パンナコッタ
マーケット商品:トッローネ、クルミリ

万博でも人気を集めているイータリーでは、定番のティラミスとパンナコッタに加え、マーケットで販売しているイタリアの伝統菓子2種を合わせて楽しむことができる。ティラミスとパンナコッタはいずれもイタリアを代表するドルチェで、どちらもアレンジを加えず、本場の味を再現している。圧倒的な人気を誇るのはティラミスだが、焼きタイプの濃厚なパンナコッタも、多くの来店客から支持を集めている。マーケットではさまざまなイタリア菓子を扱っているが、今回はその中からトッローネとクルミリを紹介。どちらも、イタリアで古くから親しまれてきた伝統菓子だ。

Taste of Italy – パスタで旅する、万博からの贈り物 キャンペーン開催概要

開催期間:2025年7月10日~8月31日
開催店舗:国内全5店舗(銀座店、丸の内店、日本橋店、原宿店、湘南店)
※各店舗の詳細は公式HPを確認

Eataly(イータリー)について

2007年以来、高品質な商品の流通と商品化に積極的に取り組んでいるイータリーは、2009年から日本に進出し、東京に4店舗、藤沢に1店舗の計5店舗を展開している。世界では15カ国に50以上の販売店を持つ。イータリーは、イタリア料理、そしてメイド・イン・イタリーのシンボルとして、生産、販売、ケータリング、教育を一体化させた独自の方式を採用している。

▶イータリー公式HP https://www.eataly.co.jp/

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