「第17回ボキューズ・ドール国際料理コンクール」が1月29日と30日の2日間、フランス・リヨンで開催される。ヨーロッパ最大の外食産業見本市シラ国際外食産業見本市と同時開催される「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」は、ヌーベルキュイジーヌの先駆者で1965年以来ミシュラン3つ星を維持し続けている世界的に有名なフランス料理のシェフ、ポール・ボキューズの名に因(ちな)んで、1987年に創設された世界最高峰の料理コンクール。国内予選と続く大陸予選を勝ち抜いた24か国の代表シェフが、2年に1度開催される本選に出場することができ、各国のトップシェフが審査員を務めていることから「料理界のオリンピック」「美食のワールドカップ」とも呼ばれている。また、それに先駆けて、ボキューズ・ドールJAPANは昨年、東京・恵比寿のメゾンプルミエールで、「ボキューズ・ドール 美食の祭典 ~ Gala diner de Bocuse d’or ~」を開催した。Text & Photo:Shinichi Higuchi(樋口真一)
今回の「ボキューズ・ドール 美食の祭典」は、ボキューズ・ドール国際料理コンクールの歴代日本代表選手で組織する『日本ボキューズ・ドールアカデミー』が主催するイベント。
イベントでは、ランチとディナーとも、2001年以降の歴代のボキューズ・ドール日本代表がフルコースの前菜からデザートまでのメニューを考案。それぞれの担当料理を調理した、1日限りのスペシャルコースを披露した。今回日本代表シェフとして参加する高山英紀シェフ(メゾンドタカ芦屋)はメインの肉料理を担当した。
浜田統之会長は「ボキューズ・ドールも30周年を迎えたが、このようなイベントを行うことが出来たのも皆様のおかげ。1月の世界大会の応援もお願いします」と挨拶。長谷川幸太郎統括委員長は「30周年記念大会に出場する高山シェフのために今回ガラディナーを開催しました。これからもこのようなイベントを開催することで日本におけるフランス料理を発展させたいし、日本から世界に向けて発信していきたい」と話した。
また、当日は日本代表として本戦に出場するチームジャパンのメンバーも登場。髙山シェフは今回のイベントについて「このような会が今後も続くようにしっかりと勤めたい」とするとともに、「『怖いな』というのが今の気持ちです。前回5位という結果だったので、その上(入賞)しかないと思っていますが、今回は優勝するためにしっかりと準備したい。ヨーロッパと同じように、アジアや日本でもたくさんの人にボキューズ・ドールのすばらしさを知ってもらうきっかけになるようにしたいし、1位を獲ったのはこの会(ボキューズ・ドール 美食の祭典 ~ Gala diner de Bocuse d’or ~)があったからと言っていただき、次は世界大会の料理を振る舞えるようにしたいと思っています。死に物狂いで夢を追っていきたい」と意気込みを語った。
関連記事
ボキューズ・ドール国際料理コンクール アジアパシフィック大会報告会に髙山シェフが出席
「ボキューズ・ドール(Bocuse d’Or)2019 日本代表発表及びチーム・ジャパン結成式」開催。日本代表のメゾン・ド・タカ芦屋料理長の髙山英紀シェフらが出席
当日のメニュー
アミューズ/2001年日本代表 濱野弘典シェフ (軽井沢プリンスホテル)
キャビアと銀杏の豆腐仕立て 蟹と冬瓜と共に
冷菜/2003年日本代表 川端清生シェフ (テロワール・カワバタ オーナー)
23年間改良を続けている自家製スモークサーモン2018(今回は信州サーモンを使用)
温菜/2009年日本代表 佐々木康二シェフ(PRESQU’ILE 料理長)
キノコとフォアグラ 栗の香りと旨味たっぷりのブイヨン
魚料理/会長 ・2005年・2013年日本代表 浜田統之シェフ (星のや東京 料理長)・2011年日本代表 中洲達郎シェフ(星野リゾート 料飲統括)
ヒラメと甲殻類のムースを挟んだクーサン 熟成純米酒のソース柚子の香り
2013年ボキューズドール”ブロンズ”最優秀Poisson賞受賞プレート
肉料理/2015年・2019年日本代表 髙山英紀シェフ(メゾンドタカ芦屋)
鳥取和牛オレイン55ランプ肉と三角バラ
モリュー茸とリードヴォのムースリーヌ マジョラムの香るバロティーヌ仕立て
きのこのソースガストリック
赤ワイン煮込みを詰めたビーツのコンフィ アニス風味 黄色ビーツのボンボンと共に
モーリュ茸のクロケット
デザート/統括委員長・2007年・2017年日本代表 長谷川幸太郎シェフ
奈良県五條市西吉野産刀根早生柿のソルベ
ヴァローナ社マカエの軽やかな大福仕立て