アシックスがパリ2024オリンピック・パラリンピック日本代表選手団TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアを発表

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「パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェア発表記者会見」(主催=アシックス、日本オリンピック委員会、日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会)がパリオリンピック100日前となる4月17日、都内で行われた。TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアは、日本代表選手団が表彰式やインタビュー取材時、選手村などで着用するもの。発表したのはポディウムジャケット、ポディウムパンツ、フレンチテリーフルジップフーディ、Tシャツ、ポロシャツ、シューズなど、全12アイテム。アシックスが作製した。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

発表会には橋本大輝選手(男子体操)、藤波朱理選手(女子レスリング)、西田有志選手(男子バレーボール)など、パリ2024オリンピック・パラリンピック日本代表選手15人と、アシックス応援パートナーである石川佳純さんと鳥海連志選手(車いすバスケットボール)らが登場。デザインや機能の説明とともに、アスリートによるパリ2024オリンピック・パラリンピックTEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアのお披露目やトークセッションなどが行われた。また、展示エリアでは、パリ2024オリンピック・パラリンピックTEAM JAPAN公式服装(式典用)も展示された。

「パフォーマンスとサステナビリティの両立」をコンセプトに開発された今回のオフィシャルスポーツウエア。キーカラーにはチームジャパンを象徴するチームジャパンレッドに加えて、サンライズレッドを採用した。 メインとなるポディウムジャケットには、新しいキーカラーとなるチームジャパンレッドをベースに、 過去大会のイメージを踏襲したサンライズレッドのグラデーションカラーを採用。パリの日のをイメージし、朝焼けに空が赤く染まる力強さ、温かさをグラデーションで表現している。また、生産時にグラデーションカラーの生地も、ランダムに裁断することで、1つ1つのカラーの見え方が異なるようにしたことも今回のポイント。 多様性と調和を重視し、オリンピック日本代表とパラリンピック日本代表、競技の枠を超えて1つのチームであることを意識しながら、一人一人が輝けるデザインを表現した。

ロゴは、2022年から新しくデザインされたチームジャパンエンブレム、21年に新しくなったJPCエンブレムをそれぞれに使用。大きさや配置は視認性や新規性を考慮してレイアウトしている。

Tシャツやポロシャツに使用しているキーグラフィックは、日本伝統文様である矢絣(やがすり)をモチーフにしたもの。放たれた矢は戻ってこないことから、アスリートの強さや決断、決意や速さ、俊敏さをグラフィックで表現した。また、ポディウムジャケット同様に、 1枚1枚で見え方が異なるデザインやカラーによるシルエット違いも採用することで、スタイリングの汎用性も高めている。

また、コンセプトである「パフォーマンスとサステナビリティの両立」を追求するために、前回に続き今回も「コンディショニング」、「サスティナビリティ」、「ダイバーシティ」の3つをテーマに開発を推進した。

「コンディショニング」については、酷暑の東京と違い、パリの平均最低気温は東京よりもかなり涼しく、東京大会と同じ仕様では肌寒く感じる可能性があることを考慮し、東京2020大会で開発されたアクティブリーズを採用しながら、ポディウムジャケットには新しい通気構造を採用。アシックスボーデスボディサーモマッピングをベースに、動きに追従し孔(あな)が開閉するメッシユ素材を適所に配置したベンチレーション構造によって、パリ大会モデルは東京大会モデルに比べ衣服内温度差が少なくなり、気温が下がる時間帯でも肌寒く感じず、1日を通して快適に着用できるものになっている。

「サステナビリティ」については、リサイクル材の採用や再生可能エネルギーの活用など様々な温室効果ガス削減施策を行い、ポディウムジャケット、ポディウムパンツは、東京オリンピック・パラリンピックと比べて、約34パーセント削減。また、各アイテムの温室効果ガス排出量を計算し、製品にプリントすることで透明性を向上させているなど、温室効果ガス排出量の可視化や低減を目指しながら、パフォーマンス向上を目的とした機能性を重視した 商品開発を追求した。

「ダイバーシティ」については、年齢、性別を問わずフィットする新しいデザインのシルエットや、車椅子アスリート用のバターとディティール、誰にでも使いやすい構造から、ポディウムジャケットやビッグシルエットのTシャツなどの1枚1枚で見え方が異なるデザインまで、チームとして、個人としてもアスリートの個性を表現できるデザインなっている。

会見冒頭のあいさつで、パリ2024オリンピックTEAM JAPANの尾縣貢団長は「オフィシャルスポーツウェアはアスリート1人1人にチームジャパンの誇りを与え、力強く後押しをしてくれる存在」。パリ2024パラリンピック 日本代表選手団の田口亜希団長は「選手と応援してくださるたくさんの皆さんの心を1つにつなぐとても大切なもの」と表現。

アシックスの富永満之社長COOは「パリ大会のビジョンには、これまでの大会の中で最もサステナルな大会の実現が掲げられています。また、 アシックスの使命でもあるスポーツを通じて人々の心身の健康に貢献するためには、快適にスポーツができる健やかな地球環境が不可欠です。今大会に向けては、日本代表としての誇りを感じられるデザイン、アスリートにとって必要な機能を持ちつつ、環境への配慮に取り組んでまいりました」などと語った。

また、発表会にはパリ2024オリンピック・パラリンピック日本代表選手15人がTEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアを着用して登場した。

新保大和選手(パラ陸上競技)は「チームジャパンレッドとサンライズレッドのグラデーションがとても好きです。あの赤に愛着があるので、すごく気に入っています」。

小野寺太志選手(男子バレーボール)は「強さ、決断力、そして速さといった意味がグラフィックに込められているというのを知って、 このカラーリングのパワーと相まってすごく身が引き締まる思いです。日本選手団としてこのカラーを身にまとって一丸となって戦えればなと思っています」とコメント。

西田杏選手(パラ水泳)は「前回の東京大会からCO2を34パーセントも削減していると聞いて、とても驚いています。 現代の環境問題の中で、私たちは日々当たり前にスポーツをできているわけではないので、このような取り組みをしながらスポーツができるのは素敵なことだと思います」と話した。

見延和靖選手(フェンシング)は「私は、フェンシングの折れた剣をメダルや包丁へとリサイクルする再生プロジェクトの活動を行っています。フェンシングの剣は年間4、5本折れてしまいます。これまでは全てゴミとして廃棄してきましたが、この状況を知っていただくことが大事だと思うので、この公式ウエア着て、東京大会に続いてパリ大会でも表彰台に上がって、そういったことをPRしていきたいと思います」。

廣瀬隆喜選手(ボッチャ)は「(車いす仕様のジャケットは、手首に摩擦防止の加工が施されていまして、パンツのポケットの角度も適切なポジションになっているなど)今回も車椅子の選手に向けてデザインが考えられていて、すごく嬉しいです。 また、パリは寒暖差が激しいとも聞いていますが、心配なく、臨めるかなと思ってます」。

宇田秀生選手(パラトライアスロン)は「僕の場合、片腕なのですが、このファスナーがびっくりするぐらいスムーズなので、ストレスなく競技に集中できると思います」と語った。

東江雄斗選手(ハンドボール)は「東京大会の時とはまたちょっと違いますし、第一印象はとても新鮮でした。やっぱり着用することによって気持ちが引き締まりました」。

西田有志選手(男子バレーボール)は「やっぱり着心地がものすごくいいっていうのと、応援Tシャツとして着るっていうところも1つもあると思いますが、家でも着られたり、ビッグシルエットがあったり、本当におしゃれなデザインだと思います」などと話した。

また、応援が力になった経験を聞かれた竹村明結美選手(パラ陸上競技)は「東京パラリンピックは無観客だったので、直接の応援を感じることはできませんでしたが、応援があるないは大きいと思います。応援があると、それに応えられるようなパフォーマンスができると思います」と語った。

発表会には、卓球日本代表としてオリンピック3大会連続で出場しメダルを獲得、東京2020オリンピック競技大会では副主将としてチームを引っ張り、卓球女子団体で銀メダルを獲得した石川佳純さんと、現役の車いすバスケットボール選手で、リオ2016パラリンピックではチーム最年少選手として出場し、東京2020パラリンピックでは日本代表の主軸として銀メダルの獲得に貢献した鳥海連志選手が応援Tシャツを着て登場。石川さんは「パリオリンピック開幕まで100日ということで、いよいよだなと私もすごく楽しみにしています。4年に1度の熱い舞台、選手たちの活躍を全力で応援したいと思います」。鳥海選手は「私自身はこの大会に出られませんが、その分選手の皆さん全力で応援していきたいと思ってます」とあいさつ。

ミサンガに思いを乗せて選手への応援の気持ちを表現するというチームジャパンの応援施策として、ポディウムジャケットを裁断する際に出た端材を再利用して作られたミサンガと応援メッセージが、石川さんから東藤なな子選手(バスケットボール)に、鳥海選手から田巻佑真選手(パラ陸上競技)にそれぞれ贈られた。

また、パリ2024オリンピックへの初出場が決まっている藤波朱理選手(レスリング)は「初めてのオリンピックですが、たくさんの方々の応援を力に変えて、1人でも多くの方に1歩踏み出す勇気を与えられるようなレスリングをして、必ず金メダルを獲得します」ときっぱり。「1ヶ月前に少し怪我をしてしまって。今は順調に回復していて、もうすぐ復帰っていう形なんですけど、この怪我もすごく前向きに捉えていて、 自分が金メダル取るためのあの試練だと思ってしっかり乗り越えて、あと100日しっかり準備していきたいと思っています」などと話した。

今回も活躍が期待される橋本大輝選手(男子体操)は「前回の東京大会では団体総合で銀メダルになってしまったので、今年は金メダルを取って、 団体総合、個人総合、種目別鉄棒の3つで金メダルを獲得できるように頑張りたいと思います」とした上で「3日前ぐらいに試合して、少し体の疲れはあるんですが、体の反応はすごくいい状態で 練習でもできています。この調子をうまくパリに向けて合わせていけたらいいなと思ってます」と意気込みを語った。

西田選手も「僕たちも金メダルしか見てないので、あと100日、しっかりと準備していきたいなと思います」と意気込みを語った。

また、発表記者会見会場後方の展示エリアでは、パリ2024オリンピック・パラリンピックTEAM JAPAN公式服装(式典用)も展示された。

「パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェア発表記者会見」

「パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェア発表記者会見」展示エリア

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