デサントが「アリーナ」の「競泳用トップモデルスイムウェア発表会」を開催。本多灯選手、今井月選手らが登場

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デサントは2023年8月2日、東京・目白のデサント東京オフィスで「競泳用トップモデルスイムウェア発表会」を開催。パリオリンピックなど2024年に向けて開発した「アリーナ」の最新水着「アクアフォース ストーム(AQUAFORCE STORM)」と競泳用ゴーグルの新モデル「アクアフォース スウィフト エース(AQUAFORCE SWIFT A)」を発表した。発表会にはデサントが展開するアリーナと契約する本多灯選手(イトマン東京/日本大学)、入江陵介選手(イトマン東進)、水沼尚輝選手(新潟医療福祉大学職員)、今井月選手(バローホールディングス/東京ドームスポーツ)、シボーン・バーナデット・ホーヒー選手(香港)が最新水着を着用して登場した。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

「アクアフォース ストーム」は、渦を巻くような内股の“ねじり構造”により、ダウンキック時に効率よく水を捉えることができるようにしたもの。“ねじり構造”による股関節の内旋サポート(特許出願中)が特徴になっている。

レディース水着で部分的に切り込みの入った肩ひもを採用することで、肩への負担を分散させた〜アリーナダブルストラップ理論〜(特許出願中)、裾の折り返しをなくし、フラットで動かしやすい仕様、メンズのウエスト周りのシリコンテープとウエストひもを一体化し、折り返しや縫い目による凸凹を減らした、肌当たりのよいフラットな仕様、などの新機能もプラスした。

また、「アクアフォース ストーム」でも、従来モデルと同様にMF(モーション フリー)タイプとCP(コントロール ポジション)タイプという2つのタイプを開発した。MFタイプでは、“ねじり構造”とともに、従来モデルでも採用していた身頃に切り替えのない1枚構造を採用。身頃を1パーツで構成し、縫製はお尻から股にかけてのラインだけにすることで、泳ぐ動きにあわせた生地の伸びを縫い目で止めてしまうことがなく、糸の使用量を減らすことで水着を軽量化した。CPタイプでは、“ねじり構造”に加え、以前から採用していたアップキックをサポートする臀部からハムストリングにかけて配置したグリップテープを、筋力の違う男女の異なるニーズにあわせて、テープや素材の配置を変えることで、メンズはより強いサポートを、レディースは程よいサポートをできるように変更している。

一方、ゴーグル「アクアフォース スウィフト エース」は、レンズ上部の厚みを従来品(SWIFT)から約7パーセントカット。レンズ上部が薄くなることで、泳いでいるときの前方への視野角が約38パーセント向上した。さらに、レンズフィッティング面にパッドを搭載することで、飛び込み時のズレや装着時の不快感を軽減するとともに、可動式ノーズベルトによるフィット感向上や、ストラップのアジャスター部分の厚みを減らすことで流水抵抗の低減とゴーグル全体のフィット感を向上させている。

発表会で、今井選手は「私は内旋の動きが気になるタイプなので、この水着ですごく泳ぎやすくなるんじゃないかと思っています。平泳ぎは脚を引き付けるときにすごくブレーキを感じると思いますが、この水着でうまく内旋してもらえたら心強いので、次のレースが楽しみ。私は今年からアリーナを着用させていただいていますが、すごく心地いい。いい意味で履いている感覚がないのにサポートしていくれるので、これを着れば大丈夫だとモチベーションをあげながら着ています」と笑顔。

「世界水泳選手権2023福岡大会」では男子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した本多選手は「フィット感があるのに動かしやすい。バタフライだけでなく個人メドレーも泳ぐので平泳ぎなど可動域の大きな種目でも泳ぎやすい。ストレスがある状態で泳ぐと感覚が違ってしまうのですが、これはフィット感があるのにストレスがない。特に背泳ぎから平泳ぎに変わる瞬間に脚の動かし方が変わるので、ストレスなくキックを打ち込めるところがいいと思います」と評価。ゴーグルについては「興奮しすぎると周りが見えなくなってしまうので、陸上では軽く見えて、水中では少し暗い青に見えるようにしてもらいました」とこだわりを披露した。

「世界水泳選手権2023福岡大会」では女子100メートル自由形銀メダルを獲得。大会終了後には競泳水着に特化した専用工場である「デサントアパレル西都工場」を見学したという香港のシボーン選手は「ストラップや足の部分など、様々な部分が改善されているので大会で着るのが楽しみです。初めて着用したのは1年前になりますが、その後オンラインで意見も取り入れてもらい、いい水着ができたと思っています」と語った。

2012年からアドバイザリースタッフとなり、これまで様々な新モデルの開発にも協力してきた入江選手は「内旋のテープによって、脚の位置が内側に入って、後半のキックを助けてくれます」とコメント。その上で「自分では100パーセントと思っていたのに、更にすばらしいものができるという繰り返しの中では、もちろんいい感覚のときも、いい意味で新しい感覚、初めての感覚のときもありましたが、レースで新しい水着を着ると速い。水着は進化し続けるのだと感じています。僕は比較的柔らかい水着が好きですが、柔軟性のある泳ぎという自分の特性を生かしてくれるのが今履いている水着だと思います」などと話した。

水沼選手は「内旋の部分はもちろん、腰回りのラバーで水が入りにくいところも気に入っています。ラスト15メートルは体がすごくきつくなってくる。その中でいかに上手に脚を打ち続けるのかを考えると、膝をどう曲げずに打ち込むかがポイントになってきます。そのために必要なのが体幹筋群で、そこからしなるようなドルフィンキックを打つかがポイントになるのですが、内旋サポートがあることで、しなるような動きを腹筋から作り出し、脚の内旋動作でラストでけり切ることができます」と説明した。

また、パリオリンピックについて、本多選手は「パリでは金メダルを獲りたい。まだ、遠いとは思いますが、やれることはやって最高の状態で臨みたい」ときっぱり。今井選手は「世界水泳では心の底から悔しい思いをしたので、更に成長した姿や世界で活躍する姿を見せたい。この水着と一緒にいい思い出を作っていけたらと思っています」。入江選手は「世界水泳では悔しい思いをしたので、これを来年につなげ、パリでこの水着とともに活躍できるようにしたい」と話した。また、水沼選手は「世界水泳で新しい選手を見てもっと変わっていかないとと感じました。泳ぎや技術的なものも変えているので、その集大成がパリオリンピックになってくると思います」と意気込みを語った。

デサント「競泳用トップモデルスイムウェア発表会」

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