桂由美「Yumi Katsura Grand Collection Tokyo 2024 Beyond 60years Rose Yumi Story」を開催

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ユミカツラ(Yumi Katsura)は3月5日、恵比寿ガーデンプレイス「ザ・ガーデンホール」で、ユミカツラ東京コレクション「Yumi Katsura Grand Collection Tokyo 2024 Beyond 60years Rose Yumi Story」を開催した。来年、デザイナー活動60周年を迎える桂由美さん。今回は「Beyond 60years Rose Yumi Story」をテーマに、最新のウエディングドレスや和装、メンズフォーマルなど、約70点の作品を発表した。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

ショーの冒頭、桂さんの「私が日本で初めてブライダルという言葉を使い、ブライダル専門店をオープンしてから今年で60年目。その間、日本の結婚式をこういう風に美しくしたい、日本独特のエレガントなものにしたいという思いで、毎年いろいろなテーマを掲げてきましたが、今年は『Beyond 60years Rose Yumi Story』をテーマにしました。60年間色々やってきても、 やっぱりバラ、特に白いバラなんです。京成バラ園芸が名付けてくださった『ローズ・ユミ』という新種の白バラがあるのですが、本当にブライダルを象徴するものだと思います。美しさ、エレガントさ、ロマンティックを兼ね備えた花だと思いるので、今日は思いっきり、それを刺しゅうにしたり、造形にしたり、付属品として頭やブーケに飾ったりして、お目にかけます」という声が流れた今回。

コレクションは、「ユミカツラ ユミラインパレード(Yumi Katsura Yumi Line Parade)」から「エフ(ykf)」、「ユミカツラ ムッシュ(Yumi Katsura Monsieur)」、「ユミカツラ スタイリッシュ ジャパン(Yumi Katsura Stylish Japan)」、「ユミカツラ オートクチュール(Yumi Katsura Haute Couture)」まで、10シーンで構成された。

ショーはユミカツラの代名詞にもなっている黒振袖のお引きずりスタイルから着想したという、「和と洋それぞれの魅力と日本流のエレガントを表現する」スレンダーシルエットのドレス「ユミライン」からスタート。1981年、ユミカツラ初のニューヨークコレクションで発表し、桂由美の半生を描いたスペシャルドラマ「はれのひ シンデレラ」のラストシーンでも描かれたユミラインが、チュール使いの軽やかなユミライン、モノマテリアルのシックなユミライン、総レースの優美なユミラインなど、素材によって様々な表情でエレガンスを表現する6作品が登場した。

「エフ」では、「Noble Noir」をテーマに、ブラックとホワイトのコンビネーションの一部をラインナップして発表。シンプルなシルエットなのにエレガントな後ろ姿などのデザインを提案している。

メンズフォーマル「ユミカツラムッシュ」では、少人数で結婚式を行うマイクロウエディングのための上質な素材を使ったモストフォーマル「ユミ・コート」や、花嫁のカラードレスに合わせやすいライトカラーのスーツなど、多様化するウエディングシーンや、多彩なデザインの花嫁ドレスに対応する12作品を提案した。

ウェディングドレスは、王道のタイムレスドレスからユミラインまで、妥協のない細やかなクチュールテクニックを駆使した、洗練のクリエーションを披露。披露宴のラストを飾るイブニングドレスは、360度異なる表情でゲストを魅了するアーティスティックなデザインになっている。

和装シーンでは、トヨタの傘型モビリティ「&brella(アンブレラ)」が登場した。2011年パリコレクションでコラボレーションした京和傘日吉屋も傘部分で協力。伝統と革新、新たな日本の美もアピールした。

フィナーレを飾ったオートクチュールシーンでは、ユミカツラのシンボルフラワー「バラ」をモチーフに、新素材や新しいテクニックを駆使した7作品をラインナップ。
また、様々な残布や端切れを使ったという、美しいバラの花々で埋め尽くされたベールアンサンブルのキュートなミニドレスなど、SDGs(持続可能でよりよい世界を目指す国際目標)に取り組んでデザインした作品も注目を集めた。

桂由美さんは「来年が60周年なので来年2月には大々的にコレクションをしようと思っています」とあいさつ。また、「黒のドレスを着るというのが世界的なトレンドになっていますが、個性の時代なので男物ももう少し変わってもいいんじゃないかと思っています。神社での結婚式にふさわしいウエディングドレスも広がってもらえればいいと思っています」とした上で、「60年間で作品として保存しているものだけで1000着以上あるので、今一番やりたいのは作品を一堂に会して見せられる、ウエディングドレスのミュージアムを作ること。できるだけ4~5年のうちに作りたい」などと話した。

「Yumi Katsura Grand Collection Tokyo 2024 Beyond 60years Rose Yumi Story」LOOK

(C)zoomupcollection

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