パコ ラバンヌ (Paco Rabanne)は2024年リゾートコレクションを発表した。エッフェル塔のフォトプロジェクションとトロカデロを舞台に、パリジャンスタイルのエレクトリックでエクレクティックなコードを取り入れたコレクションを発表した今回。ウィンターホリデーカプセルと2024年スプリングのプレコレクションに分かれたラインナップは、1970年代と1990年代の要素をコンテンポラリーなワードローブに取り入れ、外向的な高揚感を醸し出している。
イブニングルックとデイリールックは、気楽さと個性を強調。シルクジャージーにギャザーを寄せたもの、ボディを包み込むようなニット、メタルメッシュをちりばめたシアーなシース、キャンディピンクのボディにギャザーを寄せたストレッチベロアなど、ロングドレスは様々な素材とシルエットで構成されている。ドラマティックな魅力だけでなく、表面のディテールやスタイリングに今シーズンの無頓着さが表われる。アイスキューブのようなストラップやドレープチェーンのベルトがあり、リベットやメタルボールがシルエットにフォーカスを与える。スノーフレークのスカーフは、ドレスや幾何学的な装飾が施されたニットと組み合わせる。
光沢のあるメタルメッシュのスリップドレスにはレースがあしらわれ、アッサンブラージュのホルタートップにはカシミアのショーツが合わせられ、グランジなパーティムードが高まる。華やかな要素とリラックスした服が共に並ぶことで、メゾンのDNAに新たなフォーカスをもたらし、精巧に作られながらも若々しい印象を与えている。
夜から昼へと移り変わるプレコレクションでは、ウェアラブルなルックの数々が登場。きらびやかな刺しゅうはドレスダウンされ、ミリタリーの要素はデコラティブに、そしてスポーツは洗練と融合する。シルバーの縁取りが施されたコートや、パスティーユベルトを合わせたカーゴパンツは、パコ ラバンヌらしいワークウェアを表現。また、フロッキー加工のデニムジャケットとジーンズ、ビリヤードグリーンのコーデュロイのテーラリング、重厚なタペストリーパターンで覆われたストレッチジャージーなど、コーディネートされたルックが大胆な印象を与える一方で、アイテムをリミックスすることで、クールな創造性も表現している。
ニューロックとのコラボレーションによるブーツは、グランジを昇華するアイテムとして、コレクションを通して汎用性の高さを際立たせる。ステイトメントバッグとしてはパコ ラバンヌのコンパクトでリラックスしたショルダースタイルが、ラフィア素材の新作がカバスバッグや黒のコントラストストライプ入りの小さなバケツバッグなどで再び登場。また、アイコニックな1969パスティーユは、輝くコッパーカラーで復活した。マグネット・チョーカーなどのチューブラーメッシュのアクセサリーやメタル・ボールで縁取られたブレスレットなどは、様々なルックにもエフォートレスに合わせることができ、自由奔放なシーズンのエッジを引き立てる。