村松祐輔と関口愛弓によるミューラル（MURRAL）2022年春夏コレクションのテーマは「GRACE」。ブランドのシグネチャーであるオリジナル刺しゅうを施したフレームドフラワーシリーズは、富山県の工場に刺しゅうを依頼。デザイナーが手描きで創り上げた刺しゅうデザインは、1つ1つ丁寧に手間隙（ひま）をかけ、職人の手によって繊細に織り込まれている。
20221年春コレクションでは「未来を想（おも）う」という花言葉のアルストロメリアをモチーフに採用。上品な光沢感のあるレーヨン糸を用いて織り込まれ、上品かつ優雅さを感じさせるようなたたずまいに仕上げた。
ポタリーニットシリーズは、ファットラバ（FAT LAVA）という1960年代から70年代に作られた旧西ドイツの陶磁器をモチーフに山形県の工場に依頼。和紙やレーヨン、コットンなど5種類の異なる色と質感の糸を用いてそれぞれ異なる手法で編み立てられ、陶磁器をほうふつさせるような質感と立体感のあるニットシリーズとして登場する。
2022年夏コレクションでは、全面に「豊かな愛情」という花言葉を持つダリアをモチーフにボーラー刺しゅうという生地に切れ目を入れて糸でかがっていく特殊な技法を採用。立体的でボリューム豊かなティアードドレスとブラウスを提案している。
葉脈から着想を得たリーフベインシリーズは、軽やかでありながら立体的なドレスとスカートを発表。ジャガードやリップル、割織糸のサテンなど7種類の異なるテキスタイルを使用。葉脈をミューラルらしく表現している。パッチワークは切り替えパーツそれぞれのギャザーの分量を変え、シルエットに奥行きを出すためにパターンにこだわって創り上げた。
同ブランドでは「既に完成している優雅さではなく優雅であろうとする姿勢や豊かな未来を想（おも）い描く時間。そうありたいと願うその心の豊かさにこそ私たちが伝えたい“GRACE ／ 優雅さ“というメッセージがある。それはほんの小さな、より身近に存在している、あなたがなりたい優雅な自分に近づくために私たちのクリエーションは生きている。どうか優雅であれ。私たちの日常よ」と記している。
ミューラル（MURRAL）ブランドプロフィール
2013年、デザイナー村松祐輔と関口愛弓のデザイナーデュオによりブランドが発足。“平凡な日常に少々のドラマチックを”をブランドコンセプトに、日常にあふれる題材を落とし込んだアイテムを特徴にしたコレクションを提案している。ブランド名「MURRAL」は「MURAL＝壁画」に由来したもの。壁を彩る壁画のように飾られた状態でも ヒトを魅了する、そんな洋服を作っていきたい、ヒトの日常の中にある壁を彩っていきたい、という思いから名付けられた。
ミューラル（MURRAL）2022年春夏コレクションLOOK
