ジャパン・ベストニット・セレクション2017ケンランドがアワード受賞準グランプリは中橋莫大小とウメダニット

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ジャパン・ベストニット・セレクション2017アワード授賞式が最終日の12月7日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、ケンランドがグランプリと経済産業省経済産業大臣賞を受賞した。Text & Photo:Shinichi Higuchi(樋口真一)

アワードはジャパン・ベストニット・セレクション(JAPAN BEST KNIT SELECTION)の更なるレベルアップと質の向上を目指し、2013年から行われているもの。リネンと体にいい染料を使い、毎シーズン色のテーマを決め、水回り、足回り、テーブル回りの雑貨を作るなど、今の時代にあった考え方と方法で商品作りを行っていることが評価された。

ケンランドの大沼秀一社長は「世界のいいリネンの15パーセントを生産しているフランス・ノルマンディーの農業法人の支援を受け、一番いい原料を使っている。その原料を消費者に伝えることが当社の使命だが、フランス・ノルマンディーの農業法人の人たちにも恩返しができたのではないかと思っている」受賞の喜びを語った。

また、準グランプリは中橋莫大小とウメダニットの2社に決まった。中橋莫大小は同社が商標登録しているメリヤスのスリッパ「メリッパ」を5年がかりで商品化し、販売するとともに、米国やヨーロッパなどでも日本以上に人気を集めている。

また、ウメダニットは自社で生地から一貫して作り、素材、色、柄、最終製品まで、レベルの高いものづくりを行っていることなどが受賞の理由となった。

ジャパン・ベストニット・セレクション審査委員会アワード審査委員長の太田伸之クールジャパン機構社長は、「今回は殿堂入りするような人ではなく、なるべく新しい顔ぶれ、フレッシュな人を選ぼうと考え、ぎりぎりまで検討した。これまでとは毛色の違う人たちを選ぶことができたのではないかと思うし、見てもらえれば、『おおっ』というような答えが出たと思っている。個人的には、日本のものづくりのレベルは衰退していないと思っている。件数は減り、産地そのものは衰退したかもしれないが、生き残っている企業のレベルは高く、機械やテクノロジーの進歩とクリエーションによって、これまで以上にいい物ができている。世界のブランドでも日本の製品を発注するところが増えている。この流れをもっと進めたいし、世界に打って出られる企業が出てくれば応援していきたいと思っている」と語った。

ジャパン・ベストニット・セレクションは国産のニット製品とテキスタイルに特化した展示会。中国を始めとするアジア周辺諸国からの輸入製品に席巻される中で、産地の各企業が技術、感性、生産システムを活かしたオリジナル製品を提案することによって、日本のニットの文化と匠の技をビジネスに結びつけるために2009年からスタートした。

 

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