イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)2017/2018年秋冬コレクションイッセイ ミヤケオーロラを着る

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イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)2017/2018年秋冬コレクションのテーマは「Chromatic Fantasiaー極光色ー」。リリースに「曙の女神。空を覆うヴェール。放つ。重なる。交わる。波打つ。揺らめく。変わる。万物の輪廻。生命の躍動。降るほどの恵みが私を包む。喚起と畏怖の果てで」と書いた今シーズン。イッセイ ミヤケは荘厳なパリ市庁舎でモデルたちにオーロラを着せてしまった。

Open Reel Ensembleの和田永がラジオ周波を繰り返しながら、オーロラの不思議な光の現象を音にしたという演奏が流れる中で登場したのは、オーロラの幻想的な光景やプラズマのエネルギーを表現した服たち。

オーロラの下で育ったシェットランド産の原毛を5色に染め、一本の糸に配合し、オーロラ色に織られたコートや、スリット状にしたウルトラスエードを織り込んだという、見る角度によって色が変化するコートやワンピース。遠くから見たときと近くに来たときでも表情が変わる。歴史と未来、自然とハイテクが入り交じる。

布に特殊なのりをプリントし、高温で膨らませることでプリーツのひだを作るBaked Stretchを発展させ、ウェーブとボーダーを重ね、プラズマのようなエネルギーを表現したドレスやジャケット、パンツ。女性の身体の上を流れる凹凸は3Dやオプアートのように輝き、変化する。

1枚の布に折り目が織り込まれた布を蒸気で縮めるSteam Stretchを発展させ、四角い布から流線型のプリーツを作ったシリーズは、更に軽くなりながら、オーロラのような揺らめきを放つ。それらはオーロラの光のようでありながら、ガラパゴス島で進化した生物や異種交配や遺伝子組み換えで誕生した新しい生き物のような、不思議な生命観と新しさも兼ね備えている。

前シーズンに続く、ユナイテッド ヌードとコラボレーションによる「ISSEY MIYAKE×UN」は、コレクションのデザインとも共通する見る角度によってソールの色が変わるWAVEとホワイトソールのBUZZの2種類が登場した。

複雑な技術を使いながら、飽くまで軽く、フレッシュ。自然とハイテク、伝統と未来、動物と植物、アートとプロダクツ、夢と日常が共存するコレクション。

見る角度によって違う表情を見せるからだろう。後日、東京の展示会で正面から見た公式記録動画と服を改めて見直すと、コレクションで見ていたときには全く違う印象のデザインや新しい発見がたくさんあり、新鮮だった。

3月にはイタリア初の旗艦店をミラノにオープンしたイッセイ ミヤケ。吉岡徳仁がデザイン手がけた総面積500平方メートルの空間も「歴史と未来ー浮遊する円盤ー」がコンセプトになっているというが、イッセイ ミヤケの次のコレクションで宮前義之がどんな今と未来を見せてくれるのか楽しみだ。

Text & Photo:Shinichi Higuchi / Chief Editor & Fashion Journalist(樋口真一)

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