レオナール(Leonard Paris)2025/2026年秋冬コレクション〇2025/2026年秋冬パリコレクション

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「CITY NOMADE」をテーマに、移動する現代のノマドを描く

レオナール(Leonard Paris)は、2025/2026年秋冬パリコレクション5日目の3月7日、2025/2026年秋冬コレクションを発表した。今シーズンのテーマは「CITY NOMADE」。クリエイティブ・ディレクターのジョージ・ルクスはリリースの中で、「私たちは都市を歩くように、この時代を生きなければならない」と述べ、移動しながらも美を追求する現代のノマドをイメージしたコレクションを提案した。Photos: Courtesy of Leonard Paris

今シーズンのコレクションは、乾いた砂漠と活気あふれる都市を行き来するノマドの姿を映し出す。美は突然現れるものであり、オアシスのように人を惹きつける存在であることを、デザインの要素として表現した。カラーパレットには、映画監督ウォン・カーウァイの『花様年華』からインスピレーションを得た温かく官能的なムードが反映されている。

コレクション全体を通じて、ミニ丈とマキシ丈の対比が印象的に表現された。トレンチコートやピーコートには、プロテクティブな要素が取り入れられ、強調されたショルダーラインが特徴的だった。これらのアウターは、都会的なスタイルとロマンティックなドレスを組み合わせることで、動きのあるレイヤードスタイルを完成させている。

今回のコレクションでは、光沢感や柔らかさを強調したファブリックが多く採用された。ラミネート加工のジャージーにはプリーツ加工が施され、レザーのような質感を演出している。ウールシルクツイルは、温かみのある素材で、極上の肌触りを実現。シルクツイルは華やかで、万華鏡のように輝く表面感が特徴となっている。さらに、フローラルとアニマル柄を融合させたキルティング生地も登場し、立体的な質感を加えている。

ディテールには、ブランドの世界観を象徴する装飾が施された。伝統的な装飾文化に着想を得た半貴石のボタンは、異国情緒を感じさせるアクセントとして用いられている。バーガンディのピーコートには、大胆な抽象的なラインストーンフラワーの刺繍が施され、華やかな印象を生み出している。また、フォレストグリーンのデニムミディスカートには、透明なスパンコールで描かれたバラの刺繍があしらわれ、繊細な輝きを放っている。

今シーズンのカラーパレットは、自然の色彩と都会的な洗練さを融合させたものとなった。ゴールドやダークチョコレートのクラシックな温かみのあるトーンが基調となり、ライケン(苔むした森林を思わせる深いグリーン)が加わることで、落ち着いた雰囲気を演出している。ピスタチオやフォレストグリーンはコントラストを生み出し、バーガンディやマホガニー、アイボリーがアクセントとして取り入れられ、デザインに奥行きを与えている。

今シーズンは、ローズをモチーフにした幻想的なプリントが多く登場した。ブラックの背景にゴールドの抽象的な花が描かれ、夜の都市の光を思わせるデザインとなっている。また、ピスタチオグリーンの背景には、イカット風の技法を用いた花柄が描かれ、春の軽やかさを演出。さらに、万華鏡のようなパターンがネオ・アールデコの幻想的な世界を映し出し、ダイヤモンドの輝きを思わせる仕上がりとなっている。ブランドのアーカイブから引用されたチーターモチーフも登場し、コレクションに力強いエネルギーを加えている。

スタイリングには、移動しながらも洗練された美を追求するノマドのための実用的なアイテムが組み合わされた。スエードやスムースレザーを使用したハイブーツやミュールは、力強さとエレガンスを両立させている。また、ホーボーバッグやバケットバッグには、レオナールのアイコニックなバックルが施され、クラシックなデザインにブランドの個性が加えられた。

レオナール(Leonard Paris)2025/2026年秋冬コレクションLOOK

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