東京ニットファッション工業組合と東京ニット卸商業組合が東京ニット業界新年合同賀詞交歓会を開催

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東京ニットファッション工業組合と東京ニット卸商業組合は、2025年1月14日、第一ホテル両国(東京都墨田区)で東京ニット業界新年合同賀詞交歓会を開催した。東京ニットファッション工業組合の深澤隆夫理事長は「ファッション業界では、インバウンド需要による消費は好調である一方、一般消費者の財布の紐は依然として固く、深刻な人手不足とコスト高により、厳しい経営環境が続いています。ブランドサイトの刷新やECサイトの構築など、販路拡大に向けた新たな取り組みを始めています」とあいさつ。東京ニット卸商業組合の早川謹之助理事長は「2025年は昭和から100年、戦後80年という大きな節目を迎えます。この節目の年に、私たちはこれからの時代をどのように生きていくのか、過去を振り返りながら未来を見通していく必要があります。若手分科会の立ち上げや、会員各社の独自の魅力の発信など、新たな取り組みを進めてまいります」と述べた。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

祝典で、東京ニットファッション工業組合の深澤理事長は「大幅な円安と物価高が続く中、昨年は日経平均が4万円を超える史上最高値を記録しました。しかし、賃金と物価の好循環には、なお時間を要する状況です。ファッション業界では、インバウンド需要による消費は好調である一方、一般消費者の財布の紐は依然として固く、深刻な人手不足とコスト高により、厳しい経営環境が続いています。また、ヨーロッパ発の環境規制への対応も求められており、課題は山積しています」と業界の現状と課題を指摘。

その上で、「私どもはファッション産業をものづくりから支える使命を胸に、製造業界の持続可能性を追求し、組合員一同、日々の活動に取り組んでいます。当組合では、東京都の支援のもと、東京ニットのブランディング事業を継続して実施しています。本年度は節目の年として、情報発信にとどまらず、実質的な事業成果の創出に力を入れます。具体的には、ブランドサイトの刷新、商品認証制度の確立、ECサイトの構築、さらには流通企業との協業展開など、販路拡大に向けた新たな取り組みを始めています。これまで参加企業各社は、ものづくりの質と経営の質の向上に真摯に取り組んできました。本年は、その努力を着実な商機へと結びつけ、成功体験を重ね、さらなる成長を目指します」など、円安や物価高が続く厳しい状況の中、販路拡大を目指す考えを示した。

また、東京ニット卸商業組合の早川理事長は「2025年は様々な節目が重なる歴史的な意義を持つ年です。昭和から100年、戦後80年という大きな節目を迎え、大戦、高度経済成長、バブル崩壊といった昭和の大きな流れを経て、現在に至っています。この節目の年に、私たちはこれからの時代をどのように生きていくのか、過去を振り返りながら未来を見通していく必要があります。

本年は、中間団体の本来の役割に向き合い、次の二つの取り組みを進めます。一つ目は、つながりの強化です。当組合には工業組合が持つ青年部のような組織がありません。昨年は、若手分科会の立ち上げに向けて、工業組合の深澤理事長をはじめ、青年部の皆様から貴重な示唆と協力をいただきました。世代を超えたつながりを育むため、後継者の皆様の参加をお待ちしています。二つ目は、会員各社の独自の魅力の発信です。経済合理性は重要ですが、それ自体が目的ではありません。価格競争から一歩離れ、各社の唯一無二の強みに焦点を当て、相互理解と協力に基づく流通の実現を目指します。2025年は、会員各社の特色ある取り組みに焦点を当てたインタビューを実施し、広く発信します。皆様の独自の取り組みがありましたら、ぜひお聞かせください。私が直接お話をうかがいたいと思います。皆様の理解と協力をいただきながら、業界の更なる発展に向けて前進します」と話し、世代を超えた連携強化と、各社の強みや取り組みの発信に力を入れる方針を示した。

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