「コロナ禍を経て、旅に出られない時代を過ごしてきたからこそ、美しい景色に出会いたいと思っている方は多いはずです。実際に旅に出るのは難しいと感じる方も多いでしょうが、この展覧会では、旅に出かけたような気持ちになれる写真が数多く展示されています。実際に写真を目にすると、旅に出たいという思いが膨らみ、元気になる素晴らしい写真展ですので、ぜひ足を運んでください」と語るNEWSの加藤シゲアキさん。
世界的に著名なスペイン出身の写真家、YOSIGO(ヨシゴ)さんの展覧会「YOSIGO写真展 Holiday Memories ~旅の瞬間~」が、2024年10月1日から12月26日まで、東急プラザ渋谷の特設イベントスペースで開催される。開催に先立ち、9月30日には記者発表会が行われ、YOSIGOさんと公式アンバサダーのNEWSの加藤シゲアキさんが登壇した。YOSIGOさんは「私にとって、日本、そしてこの東京で個展を開催できたことは、夢が実現したような気持ちです。それぞれの視点から、その場所を自分が体験しているかのように感じてご覧いただければ嬉しいです。そして、見た後に、自分も写真を撮りたいという気持ちになっていただけたら光栄です」と語った。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)
「YOSIGO写真展 Holiday Memories ~旅の瞬間~」は、ツーリズムとレジャーをテーマに、豊かな色彩と幾何学的な構図で世界各地を表現するYOSIGOさんの作品を紹介する展覧会。韓国では40万人以上を動員し、大ヒットを記録した。日本初上陸となる今回の展覧会では、200点以上の作品が展示される。特に、YOSIGOさんが近年訪れたアジアやヨーロッパで撮影された写真が見どころだ。各作品が語る物語と、光と影のコントラストが織り成す美しさを楽しめる。
また、人気ブランドとのコラボアイテムや、日本限定グッズも販売されている。
記者発表会でYOSIGOさんは「写真展で展示している写真は、私が近年訪れた場所で撮影したものですが、単なる旅行写真ではなく、皆さんがその場所にいるかのように感じていただけると、とても嬉しいです」とあいさつした。
加藤さんとYOSIGOさんは、今回の展覧会でそれぞれ印象に残った作品も紹介した。
NEWSのメンバーとして活動しながら、俳優や作家など多方面で活躍する一方、昔からカメラや写真が好きで、雑誌に旅の写真が掲載されたこともある加藤さん。「ビーチの写真だと思いますが、夫婦が背中を合わせているこの写真が非常に印象的でした。自然な雰囲気でありながら、どこか運命的な瞬間を捉えたように感じました。日常にありそうで、実はそうではないような不思議な感覚があります。旅行の醍醐味は、まだ見ぬ瞬間に出会えることだと思います。YOSIGOさんもきっと、そんな印象を受けてこの瞬間を切り取ったのではないかと感じました」とコメントした。
それに対してYOSIGOさんは「私は、写真を撮るとき、日常生活の一瞬を切り取る写真を常に撮りたいと考えています。これはサンセバスチャンのラ・コンチャビーチで撮影した夫婦の写真ですが、2人の関係が非常に象徴的に表現されていると感じ、この写真を撮ることにしました。2人が愛を誇示することなく、支え合っている関係が自然に表れている点がとても印象的です。さらに、この写真の魅力として感じるのは、時間を超えた普遍性です。この写真が20年前に撮られたとしても納得できるでしょうし、現在撮られたと言われても違和感がありません。時代を超えた普遍的な感覚が、この写真の大きな魅力だと思います」と説明した。
また、YOSIGOさんは、自身が選んだ一枚について「これはこの写真展のポスターにもなっている写真ですが、私の生まれ故郷であるサンセバスチャンで8月に撮影したものです。個人的には、ビーチが閑散としている時の方が好きですが、写真の美的効果を考えると、8月の人が多い時の方が適していると感じました。サンセバスチャンは私にとって特別な場所であるため、客観的な評価は難しいのですが、とても素晴らしい町です。このラ・コンチャビーチは、世界で最も美しい海岸の一つと言われています。通常はこれほど人が多くありませんが、構図を重視し、8月の暑い時期に人が集まっている瞬間を捉えました」と語った。
さらに、記者発表会では加藤さんの写真も紹介された。加藤さんは「YOSIGOさんの写真展で自分の写真を披露するのは、本当に恥ずかしいのですが、どうしても1枚展示してほしいと言われ、僕が撮った写真も展示させていただくことになりました。ひと月ほど前に鳥取砂丘に行きました。15年ぶりだったのですが、改めて砂丘の美しさをどう切り取るか、また、人の配置がYOSIGOさんらしいなと勝手に思いながら撮影した1枚です」と笑顔を見せた。
YOSIGOさんは「素晴らしい写真だと思いました。私の写真とも共通点があると感じました。青い空や砂、空気感が非常に共通しており、人間が小さく捉えられている点も非常に気に入っています。人間はこの世界で小さな存在であり、そのことがこの写真では非常にうまく表現されていると思います。空や砂、空気感が人間よりも大きく描かれているところが特に気に入りました。また、色の配色や絵画のように見える点も非常に面白いと感じました」と評価した。
写真家YOSIGOの略歴と代表作
YOSIGO(本名:ホセ・ハビエル・セラーノ)は、1981年にスペイン・バスク地方サン・セバスティアンで生まれた。現在はバルセロナ近郊を拠点に活動し、商業写真家として「ジャックダニエル」や「ヌテラ」などの世界的ブランドのビジュアルを手がけている。写真集『Riu Avall』(2015年)、『Greetings From』(2017年)、『Of The Seas』(2023年)を出版し、韓国では2021年と2023年に大規模な写真展を開催し、計60万人以上を動員した。インスタグラムのフォロワー数は31万人を超える。
【写真展概要】
展覧会名:YOSIGO写真展 Holiday Memories ~旅の瞬間~
会場:東急プラザ渋谷 特設イベントスペース(渋谷区道玄坂1丁目2-3渋谷フクラス3階)
会期:2024年10月1日~12月26日
開館時間:【平日 月~木・日曜・祝日】11:00~20:00、【金・土・祝前日】11:00~21:00
※最終入場は閉館時間の30分前まで
主催:YOSIGO写真展実行委員会
メディアパートナー:GENIC
後援:スペイン大使館、渋谷区観光協会
問い合わせ先:yosigoexhibit@gmail.com
入場料:【当日】一般:2000円、高校生以下:1700円
【前売】一般:1800円、高校生以下:1500円
※未就学児無料 ※入場特典付き