プレミアム・テキスタイル・ジャパン2023年秋冬とJFW ジャパン・クリエーション2023が11月1日から開催

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日本ファッション・ウィーク推進機構が主催する「プレミアム・テキスタイル・ジャパン2023年秋冬(Premium Textile Japan 2023 Autumn/Winter=PTJ)」と「JFW ジャパン・クリエーション2023(JFW JAPAN CREATION 2023=JFW-JC)」が11月1日と11月2日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムホール展示ホールEとロビーギャラリーで開催される。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

サステナブルがトピックスの1つになった今回。「JFW TEXTILE VIEW 2023 Autumn/Winter」に基づいて、企画開発した出展者の素材を編集展示するトレンド・コーナーと、出展各社の新商品や各社が打ち出す素材を展示するインデックス・コーナーで構成されるトレンド&インデックス・コーナーでは、サステナブル・コーナーの展示方法を変更する。

これまではサステナブル・コーナーという独立したエリアに該当する素材を集めて、展示し、どこに該当するかがわかるようにしたほか、各ブースの中で該当する素材についてはサステナブルシールを付けていたが、今回は原料に関して4分類、工程に関して2分類、企業認証という形で、JFW サステナブル・プロジェクトと連動した素材を編集し、7分類の分類ごとに展示するとともに、詳細を説明する7分類の解説パネルを掲示する。

趣旨パネルや、該当素材の前に展示する各分類解説パネルにはQRコードが入っていて、それを読み込むことによって各自のデバイスで解説を見られるようにすることで、来場者にとって、よりわかりやすくなった。さらに、札の裏には、なぜ該当するのかという説明が一品番ごとに付いているなど、サステナブルに力を入れている。

また、それに伴い、今回から会場内の共有スペースの撮影を解禁する。会場内の共有スペースでの撮影禁止解除はトレンド&インデックス・コーナーや会場内の看板、ガイドブックなどでQRコードを読み込むため、会場内でスマートフォンや携帯端末を使うことが多くなることや、今年7月に行われたミラノ・ ウニカ(Milano Unica)のトレンド&インデックス・コーナーでも撮影が可能になるなどの世界的な流れなども考慮したもの。撮影した画像をSNSやホームページなどで発信することも出来るようになった。ただし、出展者ブース内については引き続き撮影許可が必要となっている。

付加価値の高い素材を作り出すテキスタイルメーカーとアパレル・リテール企業のバイヤーやデザイナーブランドのデザイナーのビジネスマッチングの場を提供するビジネス商談会「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」には、新規4社を含む72社が出展。織物短繊維(コットン、麻、ウール、複合)30社、織物長繊維(化合繊、シルク、機能素材、複合)21社、染色、後加工、プリント、刺しゅう・レース、皮革、15社、服飾資材、ニットファブリック、撚糸(ねんし)、パイルファブリック6社が2023年秋冬に向けた新商品を紹介する。

また、今回から20回以上の出展社に対して、小間位置優遇サービスを新たに実施。プレミアム・テキスタイル・ジャパンでは、場所を抽選で決定してきたが、対象企業17社についてはあらかじめ角小間または通路正面にするという優遇サービスを行う。

関連プログラムとして、アパレル・服飾雑貨メーカー、小売り、デザイナーメゾン等に勤務し、商品企画・素材仕入れに携わる職歴5年未満の若手社員(学生不可)を対象にした「テキスタイル・ワークショップ ~日本の素材を学ぼう!」を実施。11月1日に新潟見附産地の浅記の「綿合繊の先染め織物で時代を彩るカジュアルメンズの世界」を、11月2日に富山産地のケーシーアイ・ワープニットの「富山産地から生まれたファクトリーブランド「tococie(トコシエ)」から展開される経編の可能性を、それぞれ開催する。
 
一方、全国の産地・企業が集結する日本で唯一の繊維総合見本市「JFW ジャパン・クリエーション 2023」には54件/261社が参加。テキスタイル(37件)、服飾資材(7件)、繊維関連・製品(5件)、皮革・毛皮(5件)の新商品や新企画を発表する。

また、11月2日には、13時、14時30分、17時に会場のロビーギャラリー特設ステージでJFW ジャパン・クリエーション関連プログラム「PIGGY’S SPECIAL ピッグスキン・ファッションショー」(主催:東京都、東京製革業産地振興協議会)を開催する。 3回のショーには、プロ部門からタクター(tactor)、ケイコニシヤマ(KEIKO NISHIYAMA)、メアグラーティア(meagratia)の3ブランドが、学生部門は専門学校12校が参加。プロ部門各10作品に学生部門の作品を加えたショーを発表する。

さらに、11月1日には関連プログラムとして事前予約制による「JFWサステナブル・セミナー」を開催。13:30から「繊維から製品までオーガニックに~GOTS認証の基礎と事例」講師:GOTS日本地域代表松本フィオナ氏と、15:30から「繊維大国イタリアのサステナブルに対する向き合い方」講師:レダ ジャパン株式会社代表取締役上野伸悟氏が行われる。

説明会で、川島朗JFWテキスタイル事業統括ディレクターは「コロナ禍に加えて、不透明なウクライナ情勢、原燃料の高騰、中国のロックダウンや世界的物流の混乱など、厳しい要素は増えているが、開催要望は強く、この状況でも300社を超える企業が出展。プレミアム・テキスタイル・ジャパンとJFW ジャパン・クリエーションが繊維・ファッション業界で重要なイベントになっていることを感じさせられる」とするとともに「超超円安が川中企業にとって大きなダメージになり、原材料のコストアップにつながっている。それを相殺するには輸出しかないし、長い目で見て輸出が日本の繊維産業の生き残る唯一の道だが、コロナ禍でも日本のマーケットは大きい」と強調。

また、古茂田博JFW事務局長も「続けることが大事。出展者からも一緒に続けていこうという声が多く、コロナ禍で行われた過去3回もいい形で出来た。今後もより積極的に誘致、勧誘をしていきたい」としたうえで「今回は感染対策は重視しながら、最大1250人という数字制限を解除し、過去3回行ってきた看護師の常駐も無くした。今後も柔軟に対応していく。展示会は自社の魅力やサービスを伝えられる場であり、チャンスだと思っている。積極的な交流づくりの場を提供したい」などと話した。

昨年12月のプレミアム・テキスタイル・ジャパン2022年秋冬とJFW ジャパン・クリエーション2022から

昨年の「PIGGY’S SPECIAL ピッグスキン・ファッションショー」からタクター(tactor)

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