イタリア大使館貿易促進部が主催する第60回モーダ・イタリア展(Moda Italia 60th)と第70回シューズ・フロム・イタリー展(Shoes from Italy 70th)2023春夏コレクションが開幕し、きょう7月7日まで、ベルサール渋谷ガーデンで開催されている。初日の7月5日には同会場内で記者発表会が行われた。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)
1987年にスタートしたシューズ・フロム・イタリー展と1992年にスタートしたモーダ・イタリア展は、世界の主要国際見本市に先駆けて、日本でイタリアの最新ファッションを発表するもの。節目となる今回は147社がイタリアの最新ファッションを紹介している。
イタリア大使館のステファノ・ストゥッチ一等参事官は「今回はイタリアから10人が来日した。人数は少ないがこれは重要な予兆。イタリアのブランドだけでなく、イタリアの美しさやクオリティを取り戻す(再び日本にアピールする)ために立ち上がり、復帰する必要がある中で、うれしく思っています。イベントはバーチャルではなく対面ですることが重要。美しい商品、美しい服やグッズを見るだけでなく、手で触りクオリティを実感してほしい」と挨拶。
その上で「イタリアの経済は3F、すなわちファッション、フード、ファニチャー=家具の産業によって支えられていると言われるほどファッションは重要な分野。日本市場におけるイタリアのファッションが重要であることは表参道を散歩するだけでわかりますが、日本のイタリアからの輸入を見てもファッションは価格面で先頭に立っている分野で、全輸入額の約20パーセントがファッションになっています。2020年はコロナが悪影響を与えたが、2021年には少しずつ良くなり、2022年第一四半期は前年比20パーセント増となりました」など、ファッションの重要性と回復を強調した。
また、イタリア大使館貿易促進部のエリカ・ディ・ジョバンカルロ部長は「困難な中で来日する企業もありますし、会場内の撮影エリアで行ってきたカメラマンによるフォトシューティングもマネキンではなくモデルが着用するようになりました。ハッピーアワーは行っていませんが、コーヒーゾーンも設置しました。イタリアから日本へのアパレル部門の輸出は世界7位ですが西洋諸国の中では1位。難しい時期が続いてきましたが、対日輸出は少しずつ回復しつつあり、特にレザーグッズ、レザーシューズ部門の回復が目立ちます。これが今後も伸び、次回は(コロナ以前のように)今まで通りの形で開催できるようになることを願っています」と話した。