美術家・現代アーティストの岡田裕子さんとファッションデザイナー伊藤弘子さんによるダブル ヒロコ プロジェクト(W HIROKO PROJECT)展覧会「D_ISTANCE」が東京・原宿のBLOCK HOUSEで開催された。
同プロジェクトは、新型コロナウィルスで社会が揺れる中、「いま私たちに、できることは何か?」ということからが岡田さんと伊藤さんが2020年4月にスタートしたもの。感染に揺れる社会と人をテーマとし、「アート×ファッション×メディカル」をキーワードに行われている。
会場では、形の変わる服「Di_STANCE」のインスタレーションをはじめ、作品のイメージを伝える写真や映像作品を展示した。「Di_STANCE」は、バルーンのように膨らんだり、縮んだりすることで、感染防止に必要な距離であるソーシャルディスタンス(SOCIAL DISTANCE)と親しい人を抱きしめられるぐらい密接な距離インティメイト ディスタンス(INTIMATE DISTANCE)という相反する2つの形に変化する。
また、昨年マスク不足の中でいち早く制作し、現在も販売しているオリジナルマスク「TSUNAGARU MASK」や、感染を防ぐために開発した抗ウィルス加工の防護ガウン、ネックパーツなども展示した。「TSUNAGARU MASK」は岡田さんの原画による抗体柄からスタートし、中村ケンゴさん、三田村光土里さんの美術アーティストの作品などを伊藤がデザインした。
伊藤さんは「コロナの影響で時間があったからこそスタート出来たこと。ファッションは買って、着る、アートは見て、共感してくれるものなので、作品を見る人も違うので面白い。世の中のために、アートの力で、違った感性、アートとファッション、医療を結びつけるきっかけになれば」と話した。