KHギャラリー銀座「コシノヒロコ×カジ・ギャスディン-時の旋律-」が6月18日から7月3日、東京・銀座のKHギャラリー銀座で開催されている。
バングラデシュと日本を行き来しながら精力的に活動するカジ・ギャスディン(KAZI Ghiyasuddin)さん。作品はバングラデシュ近代美術館、バングラデシュ国立美術館、福岡市美術館、東京芸術大学などに収蔵されている。今回の展覧会は2016年に開催された「ガジ・ギャスディン×コシノヒロコ TIME AND SPACE 時の密度」に続く2回目のコラボレーションとなるもの。
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その後、コシノさんは日本の伝統芸能や音楽との競演、ニューヨークの個展など開催、カジさんは先月バングラデシュで大規模な回顧展を、それぞれ行うなど、前回のコラボレーションは2人のその後の活動にも影響を与え、より大きな視点で活動を展開するきっかけとなったという。
今回の「コシノヒロコ×カジ・ギャスディン-時の旋律-」は、その後の2人の3年間を確認しあう展覧会にもなるもので、カジさんは紙の作品を中心に発表。コシノさんはそれに呼応する抽象絵画を制作。1階ではカジさんの油絵やハガキサイズの繊細な水彩画、コシノさんの音楽からインスピレーションを受けて制作した最新作を展示している。2階では抽象的な痕跡を付けた後で、その中から見えるもの、見いだされるものを細かく鉛筆で表現した作品などを紹介している。
2日目の6月19日に開催されたオープニングレセプションパーティにはコシノさんとカジさんも出席。カジさんは「コシノ先生とはつながりを感じています」と挨拶。コシノさんは「今回は3年ぶりになりますが、カジさんの絵を初めて見たときからインスパイアされましたし、あこがれていました。感化されて自分の中にあるものを表現するのが私のやり方。そのたびに絵が変わっていくと言われても仕方ないとも思いますが、そのたびそのたび、時代が変わるたびに感じ方が変わるんです。カジさんのやり方は私とは全く違いますが、志していること、根っこの部分は全く一緒なので尊敬しています」などと話した。
また、挨拶の中でコシノさんはフラッグシップショップであるヒロココシノ銀座店の移転に伴い、ギャラリーをKHギャラリー芦屋に1本化することも発表。「KHギャラリー銀座を持つことが出来たことでアーティストとしても認めていただけたことに心から感謝しています」とした上で「新しいお店は銀座の中になりますが、ギャラリーは芦屋だけになります。少し遠くになりますが、コンサートをしたりいろいろな人たちとコラボレーションをしたりしながら、もっと楽しいものにしたいし、芦屋のギャラリーの大きな壁面を生かした絵にも、もっともっと挑戦したい。また、昨年はニューヨークでしたが、来年は多分ミラノで個展をします。カジさんにもバングラデシュで個展をしてほしいと言われています。これからも前を向いてどんどん活動していきますので、アーティストとしてのコシノヒロコも応援してください」と強調した。
Text & Photo:Shinichi Higuchi(樋口真一)
「コシノヒロコ×カジ・ギャスディン-時の旋律-」
KHギャラリー銀座 東京都中央区銀座4の3の13 和光並木通ビル地下1階
開廊時間: 10:30~19:00
入場料:無料
問い合わせ:KHギャラリー銀座 電話03-5159-6877