アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)2017/2018年秋冬コレクション。異なる信仰を持つ土地の風景や創作的なコミュニティー、巡礼地とされ、人々の願いや夢の込められたカラフルなリボン、個人の宝物などで装飾された、イギリスのコー ンウォール地方に古くから伝わる神聖な木々からインスピレーションを得たコレクションを提案している。
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流れるように長いシルエットやローエッジの裾が数多く登場した今回のアレキサンダー・マックイーン。中世の甲冑(かっちゅう)を 再構築し、柔らかな姿へと進化させたデザインやパッチワークや継ぎ合わせによる装飾、クロスステッチ、動植物を刺しゅうで表現したデザイン。病を癒やすハーブやワイルドストロベリー、イギリスの牧草地に咲く 花々、子鹿や野うさぎなどのモチーフが軽やかなカシミアに描かれている。
日本の七夕の短冊のように、願いごとを書いた紙を木に吊すウィッシイングツリー(Wishing Tree)にインスパイアされたツイードには、フューシャピンクやクリムゾン、ディープグリーンなどの明るいカラーのねん糸やシフォンが編み込まれ、ワイドパンツに合わせるブラックやグレーのカシミアフェルトを使ったテーラードジャケットやタキシードは、ブランケットのようなドレープが特徴になっている。ボリュームのあるシアリングコートやジャケットには バイカーを思わせるゴールド、シルバーのスタッズをあしらった。
また、コレクション終盤ではシルクチュールのイヴニングドレスが登場。銀の格子模様の中には中世の動植物をサテンステッチで表現し、ハトをモチーフとしたレースには小さなスパンコールやビーズがあしらわれている。刺しゅうは魔術を描いた古い絵画などからインスパイアされており、ドルイド教のシンボルとコーンウォール地方の自然な生活を、ブラックやシルバーのビーズやガラスストーンを用いて表現した。コレクションのフィナーレはガラスビーズや小さなストーンで装飾された生命の木。魔術やウィッシイングツリーの神秘的な世界を連想させるようにフェザーや、メタルチャームが施されたフリンジやほつれ糸で仕上げられている。
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