研壁宣男がデザインするサポート サーフェス(support surface)2017/2018年秋冬コレクションのテーマは「ボディの気配(The Body’s trace)」。「ボリューム感の中にも、厚い生地のむこう側にもボディの気配を感じさせる色気のある服」を提案した。
東京・新豊洲のBrillia ランニングスタジアムで行われた今シーズン。全長60メートルという陸上競技トラックの上に作られたランウェー。春夏コレクションのような、グリーンのトップスとマニッシュなボトムス、フラワープリントのワンピースやシャツとパンツ、切りっぱなしの布を巻き付けたようなグレーのドレス。そして、ゆったりとしたシルエットやワイドパンツなどを使いながら身体にフィットしたデザイン。赤のドレスは口紅のようにストレートに身体を浮かび上がらせる。
ビッグシルエットの中に身体を感じさせるデザインは日本的で、ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)や90年代に東京コレクションで人気だったシムラを思い出させるもの。だが、80年代のビッグシルエットやボディコンシャス、90年代のフルュイドやジレ、肌見せなどの流れに対応しながら、黒や白だけでなくナチュラルカラーやフラワープリントを使うことで、身体の美しさとナチュラルなムードを共存させ、リアルなスタイルに仕上げている。
Text & Photo:Shinichi Higuchi (樋口真一)