テルマ(TELMA)2027年春夏コレクション 職人の手仕事で描く「自由の美しさ」

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中島輝道が手掛けるテルマ(TELMA)は2026年9月10日、東京・品川の寺田倉庫で2027年春夏コレクションを発表した。テーマは「THE BEAUTY OF FREEDOM」。1969年のウッドストック・フェスティバルと、その背景にある1960年代後半のヒッピー・ムーブメントから着想を得た。自由と平和を求めた人々のエネルギーを、日本各地の産地や職人と開発したテキスタイルに重ねた。

ウッドストックの精神を、花々や色彩で表現

中島デザイナーがウッドストックの映像に惹かれたのは、当時のスタイルそのものよりも、自らの信じるものに向かって進んだ人々の強さだった。その精神を職人の手仕事の力と結び付け、手触り感のある強さを表現しようとした。

テキスタイルには、菖蒲をはじめとするさまざまな花々を展開した。背景にあるのは、1960年代後半のムーブメントを象徴する「フラワーパワー(Flower Power)」にも通じる、自由と平和への希求。揺らぎ、重なり、時に形を崩す花々によって、華やかさと静けさ、強さと繊細さが共存する美しさを表した。

サイケデリック、ボヘミアン、ロックなど、異なる価値観やスタイルが混ざり合った時代の空気も、テルマならではの色彩と素材へと置き換えている。

ほぐし織や丹後ちりめん、伝統技法を新たな素材表現へ

コレクションの核となるのは、産地や職人との対話から生まれたオリジナルテキスタイルだ。足利銘仙のほぐし織や丹後ちりめん、残反を用いたパッチワーク、三重織、膨れジャカードなど、日本各地の技術を取り入れた。

捺染とジャカードを組み合わせたり、異なる素材を掛け合わせたりすることで、伝統的な技法を現代的なテキスタイルへと再構築。織機の自然な揺らぎや光、透け感、立体感を引き出した。素材それぞれの個性を生かし、軽やかさと存在感を兼ね備えた表現につなげている。

こうした開発の根底にあるのは、不完全であることや非効率であることも肯定する姿勢だ。均一に整えることだけを目指さず、職人との対話や試行錯誤から生まれる表情を、素材の魅力として取り入れた。

新体制で広がった素材開発と職人との協業

今シーズンは、新体制によってものづくりに向き合う環境も変わった。インディペンデントで活動する中で、経営とクリエーションの両立に難しさを感じていた中島デザイナーは、サポートを受けることで、作りたいものに集中する時間を確保できるようになった。従来からの工場との取り組みを続けながら、新たな協業にも着手した。

素材開発には時間と費用がかかり、複数の職人が工程をつなぐための組織力も必要になる。その中で大切にしているのが、技術を受け取るだけでなく、自らも新しい価値を提供するパートナーとしての関係だ。試織の現場では関係者が工場に集まり、出来上がりに歓声が上がったという。職人と一喜一憂しながら開発を進める喜びも、囲み取材で語られた。

「人が作るものの意味だったり、強さだったり、価値というものを、もう一度考えたい」と言う中島デザイナー。「人の手が生む揺らぎや偶然性、不均一さ、そういうものをすべて肯定しながら、新しい美しさを作りたい」と語った。

テルマ(TELMA)2027年春夏コレクション

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