
ファーストリテイリングは「2026年春・夏合同展示会」を開催し、ユニクロ(UNIQLO)の2026年春夏コレクションを発表した。今シーズンは「ニューカラー、ニューシルエット」をテーマに、色使いと着こなしのバランスを見直している。あわせて、紫外線対策需要の高まりを受け、UVカット商品を衣料だけでなくサングラスや日傘まで広げて強化する。
パステルカラーを中心にカラー提案を強化

展示会で商品企画担当部長の中野正海氏は、今シーズンの方向性について「お客様の反応を見ても、色への関心がかなり戻ってきている」と説明。コレクションでは、ピンクやベージュ寄りのイエロー、淡いブルーといったパステルカラーを中心に提案。こうした色をカジュアルウエアだけでなくスポーティーなアイテムにも取り入れ、春夏らしい軽やかさを打ち出す。前シーズンから継続する赤も差し色として使い、全体のカラー提案に幅を持たせる。
コンパクトトップス×ボリュームボトムのシルエット提案


シルエットでは、2025/2026年秋冬で好評だった「コンパクトなトップス×ボリュームのあるボトムス」の流れを継続しながら、さらに発展させる。ポロシャツなどのすっきりしたトップスに、ワイドパンツやボリューム感のあるショーツを合わせるスタイルを強める一方、トップスをやや大きめにし、ボトムスはミニ丈やスリムパンツでまとめる逆のバランスも提案する。中野氏は「こうしたシルエットの対比が、コレクション全体で視覚的に伝わるよう意図した」と話した。
UVカットコレクションを強化

2026年春夏の重点カテゴリーの一つがUVカットだ。ユニクロは2005年からUVカット商品を展開しており、2026年春夏で22年目を迎える。これまでも継続して販売してきたが、今シーズンは改めてアパレルに加え、サングラスや日傘も含めた「UVカットコレクション」として打ち出す。背景には、温暖化や酷暑の常態化を受けた生活者の意識変化がある。中野氏は「世界各地でUVカットコレクションが非常に好評だった」とし、グローバルでコミュニケーションを強める考えを示した。
主力はエアリズムUVカットパーカ
主力商品は、ウィメンズの「ウルトラストレッチ エアリズム UVカットフルジップパーカ」(2990円)。従来のUVカットパーカをベースに、今シーズンのトレンドを踏まえ、ややコンパクトなシルエットにアップデートした。ボリュームのあるパンツと合わせやすい形にしながら、360度に伸びる高伸縮素材で着心地も確保した。首元まで覆うスタンドカラーや、顔周りをカバーしやすいフード、手首まで覆える仕様など、日差し対策を意識した設計も特徴だ。
新素材を使った「ポケッタブルUVカットパーカ」(3990円)も展開する。東レと共同開発した「ナノデザイン」素材を採用し、軽さやしなやかさ、撥水性を持たせた。コンパクトに折りたためる収納袋付きで、持ち運びやすさも訴求する。キッズ向けモデル(2990円)も用意し、家族で取り入れやすいラインアップにした。
このほか、通気性の高い「エアリズムUVカットメッシュフルジップパーカ」(2990円)は継続展開する。ニットでは「UVカットクルーネックカーディガン」(2990円)もそろえる。日常着として使いやすいベーシックなデザインにUVカット機能を組み合わせた定番商品で、今シーズンは配色も見直した。中野氏は、UVカット商品について「機能だけを目的とした服ではなく、今のスタイルに合ったデザイン性を取り入れることで幅広い層から好評を得ている」と説明した。
サングラスと日傘も展開

雑貨では、サングラスを今シーズンの注力商材として位置付ける。全18型をそろえ、UV400対応で紫外線を99%以上カットするほか、くもり止め機能やブルーライト低減機能、スポーツ向けの偏光レンズも取り入れる。専用売り場も設けて本格展開する計画で、中野氏は「今年はユニクロがサングラスに本格的に取り組む『元年』と位置付ける」と強調。デザイン面では、クリエイティブ・ディレクターのクレア・ワイト・ケラーが監修し、フレームの太さや角度、配色まで細かく見直したという。

日傘の「UVカットコンパクトアンブレラ」(2990円)も改良した。遮光率約99.9%、UVカット率約99%、遮熱機能を備えながら、骨組みや生地を見直すことで軽量化を進めた。重さは従来の約300グラムから約220グラムへ軽くし、持ち手の形状も変更して使いやすさを高めた。
春から秋までUV対策商品を訴求
UVカット商品の型数自体は、アパレルが約20型で前年並み、サングラスや日傘も大きくは増やさない。ただ、ユニクロは型数を広げるよりも、素材やデザイン、機能、売り場の見せ方まで含めて充実させる考えだ。広告や販促でも、エアリズムやヒートテック、ブラトップと並ぶ主力カテゴリーの一つとして発信を強める。
フルラインアップの展開は3月中旬ごろを予定している。紫外線量は3月ごろから増え始め、9月ごろまで高い水準が続くことから、真夏向け商品としてではなく、春先から秋口まで長く提案していく方針だ。2026年春夏のユニクロは、カラーとシルエットの更新に加え、機能商品をより日常着に近づけることで、春夏商戦の幅を広げる。