
最も ジーンズが似合う著名人を選ぶ「第42回ベストジーニスト2025」授賞式が2025年11月4日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、目黒蓮さん(Snow Man)、松本若菜さん、アーティストグループのHANAらが登場した。1984年にスタートした「ベストジーニスト」は、日本ジーンズ協議会が、ジーンズの魅力を広く伝えることを目的に実施しているアワード。「一般選出部門」「協議会選出部門」「次世代部門」の3部門があり、それぞれ年に1回、受賞者を選出し表彰している。今年は、一般選出部門で目黒蓮さんが2年連続で受賞、今田美桜さんが初受賞した。協議会選出部門ではKōki,さん、みなみかわさん、松本若菜さん、アーティストグループのHANAが選出された。特別貢献賞に声優の花江夏樹さんとポケモン(株式会社ポケモン)、ポケモンセンター(株式会社ポケモンセンター)が選ばれた。次世代部門は猪又湊哉さんと紺野彩夏さんに贈られた。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)

一般選出部門:目黒蓮さんが2年連続、今田美桜さんは初受賞
SNS調査でランダムに選ばれた10代から50代までの5000人(男女比50対50)の投票結果をもとに、今年最もジーンズが似合う著名人を男女各1人ずつ選出する一般選出部門では、男性はアイドルグループ「スノーマン(Snow Man)」のメンバーで俳優の目黒蓮さん、女性は俳優の今田美桜さんが選ばれた。
「第42回ベストジーニスト2025」一般選出部門男性目黒蓮さん

2年連続受賞の目黒さんは「昨年に続いて2年連続で、このような名誉あるベストジーニスト賞をいただけたことを、本当にうれしく思います。昨年この賞をいただいてから、自分でもますますジーンズが好きになって、1年のうち350日くらいは、何かしらのジーンズを履いていたように思います」と笑顔。「毎日のように履いていたので、来年はさらにその日数を更新できるように頑張りたいと思います」と意欲を語った。
当日のコーディネートについては「後ろのデザインなど、パンツのシルエットがとても気に入っています。後ろ姿もかわいいなと思いました。昨夜、家に帰ってから『どんなシャツを合わせようかな』と考えていて、クローゼットの前でいろいろ試しながら、このシャツを選びました」という。
シャツにネクタイを合わせた理由については「いま28歳なんですけど、これから歳を重ねていけば、もっと大人っぽく、渋みのあるコーディネートもできるようになると思うんです。でも、いまの年齢だからこそできる、ちょっとした遊び心や、少しルーズで若さのあるスタイルも楽しみたいなと思って。そんな“今の自分”を表現できるように、今日のコーディネートを考えました」と話した。
また、最初に誰に伝えたかを聞かれた目黒さんは、「あまり人に言えることではないので、家のワンちゃんに話しました。喜んでくれていました」と笑顔。「メンバーは1回目のときも本当に喜んでくれました。ジーンズが好きな人が多いので、そういう意味でもみんなすごく喜んでくれました。今回も、今日知って喜んでくれると思います」と続けた。
今回で2回目の受賞となった目黒さん。来年の3回目となる殿堂入りに向けて意気込みについて「来年もワンちゃんに報告できるように頑張ります」と話した。
さらに、今欲しいデニムについて聞かれると、「もう少ししたらSnow Manで5大ドームツアーが始まるんですけど、いま衣装の打ち合わせをいろいろしていて。デニムが好きなので、衣装でも着られるような、ドームでも映えるデニムが欲しいなと思っています。そんな一着が見つかればいいなと探しているところです」と語った。
「第42回ベストジーニスト2025」一般選出部門女性今田美桜さん

初受賞の今田さんはスケジュールの都合で残念ながら欠席となったが、VTRで「まさか自分が受賞できるとは思っていなかったので、素直にうれしいです。ありがとうございます。私は本当にデニムをよく履くのですが、皆さんにもその印象を持っていただけていたのかもしれないと思うと、とてもうれしいです。デニムは一生履いていきたいアイテムですし、きっとこれからもずっと身近にある存在だと思います。デニムって、自分のサイズや体型にぴったり合うものとなかなか出会えないので、出会えた時は即決で“相棒”になります」とコメント。
「素敵な賞をいただき、本当にありがとうございました。これからもたくさんデニムを履いていきたいと思います」と受賞の喜びを語った。
協議会選出部門:Kōki,・みなみかわ・松本若菜・HANAが受賞 特別貢献賞は花江夏樹さんとポケモン
協議会選出部門は、日本ジーンズ協議会「ベストジーニスト選考委員会」(加盟7社の代表と専務理事で構成)が選考。ジーンズが似合うことに加え、キーメッセージである「Keep on Your Jeans Spirits」──壮大な夢を追い、希望を絶対に失わない“不屈の精神”のもとに活躍していることが選考基準となっている。
今年は俳優・モデルのKōki,さん、お笑い芸人のみなみかわさん、俳優の松本若菜さん、アーティストグループHANAが選ばれた。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門Kōki,さん

Kōki,さんは「このようなすばらしい賞をいただけて、とても光栄です。ジーンズは、私のスタイルの中で“マストハブ”アイテムの一つなので、この賞をいただけることをとても嬉しく思います」とあいさつ。
「私が常に自分の心の中で言い聞かせているのは、キープ・ユア・チャレンジング・スピリッツという言葉です」とコメント。当日着用したデニムのセットアップを「挑戦の場面や海外に行った時など、いつも一緒にいてくれた相棒のような存在」と紹介し、「さまざまなスタイルを楽しめるのが魅力。ジーンズは私にとってとても大切なアイテムです。自分を表現する手段でもあり、新しい自分に出会わせてくれる存在だと思っています」と話した。
当日のスタイリングを聞かれると「今日はデニムのセットアップを着てきました。このセットアップは本当にずっと愛用しているもので、特にこのジーンズは、いろんな挑戦の場面や海外に行った時など、いつも一緒にいてくれた相棒のような存在なんです。今日は『この子を履いていきたい』と思って選びました」とコメント。
「ジーンズは本当にいろいろなコーディネートを楽しめるアイテムだと思っています。例えば、黒いヒールと少しレースの入ったトップスを合わせてエレガントにまとめたり、カジュアルやポップ、ストリートな雰囲気に仕上げたり。本当にさまざまなスタイルを楽しめるのが魅力です。これからもジーンズをたくさん履いて、自分らしいファッションを楽しんでいきたいと思います」と魅力を語った。
また、家族からのお祝いコメントについて質問されれると、Kōki,さんは「ありましたね」と笑顔で答え、「父(木村拓哉さん)が5回連続でベストジーニストに選んでいただいているんですけど、父が受賞したときにどんな格好で登場したのかを調べてみたりして、『やっぱり格好いいな、似合うな』と思いました」と話した。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門みなみかわさん

みなみかわさんは「皆さん、見てください、この並び。やりましたね、僕。全く違和感のない並びでしょ。美しいでしょう。史上初のスキンヘッド芸人が、ベストジーニスト賞をいただきました。衣装でも結構着ることが多いので、本当にうれしいです」と笑いを誘い、「皆さん、今日はすごく華やかに着飾っていらっしゃって、そんな中で僕はいつも通りの服装で来てしまって、ちょっと恥ずかしいです。実は出る前に、初めてお会いしたKōki,さんに『お父さん(木村拓哉さん)の余っているデニムがあったらください』と言ってしまって、松本さんに怒られました」と明かした。
また、「コロナ禍の時に本当に仕事がなくて、知り合いの服屋さんでアルバイトをさせていただいていたんです。そこは日本製のデニムをパターンから手がけるお店で、岡山のブランドの製品を扱っていました。1940年代から50年代のデニムを復刻させるようなブランドで、職人気質の方たちと一緒に働かせてもらいました。その頃、僕はスキンヘッドにダブルブリッジのメガネという見た目でして、お店の社長から『デニムに蝶ネクタイの芸人なんて、今ほとんどいないよ』と言われたんです。それをきっかけに、このスタイルを自分の“ユニフォーム”として取り入れました。そこから少しずつ仕事も増えていって、芸人としてステップアップすることができたと思います」とと振り返り、今日はその頃から愛用している濃いめのデニムを着ています。年齢を重ねるにつれて、色落ちしたデニムよりも、深いインディゴの方が好きになってきましたね」と語った。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門松本若菜さん

松本若菜さんは「毎年見ていたこのベストジーニスト賞の舞台に、まさか自分が立てているということが本当に不思議でもあり、それ以上に、心からうれしい気持ちでいっぱいです。この賞をいただけると聞いてから、今日の授賞式にはどのジーンズを履いて行こうかと、少しワクワクしながらこの日を迎えました。今後もこうしてジーンズのことを、さらに愛していくんだろうなと思うと、これからの毎日がもっと楽しくなっていく気がします。ジーンズとともに人生を歩んでいきたいと思います」と笑顔。
授賞式では家族や友人、スタッフから集めたデニムを切りはぎして制作した特製パンツで登壇。「今日という記念すべき日に、どんなジーンズを履いて登壇しようかと考えたとき、スタイリストさんと相談して、『せっかくだったら、いろんなジーンズを切りはぎして一着にしてみたら』と提案してくださったんです。それならばと思い、私が大切にしている家族や親友、スタッフの皆さんにお願いして、サイズが合わなくなって着なくなったデニムをたくさん送ってもらいました。そのジーンズをつなぎ合わせて、この一着を作っていただいたんです。
後ろの一部にはキッズ用のデニムを使っていたり、社長の奥さまのもの、スタッフのお子さんのもの、親友のものなどが組み合わされています。そうやって、いつも応援してくれる人たちと一緒に今日のステージに立てているような気がして、とても幸せです。本当に、この特別な日にふさわしい一着を着ることができてよかったと思います」とコーディネートのポイントを説明した松本さん。
それを聞いた目黒さんは、「今、ドラマでご一緒しているんですが、撮影現場でもスタイリストさんと打ち合わせされている姿や、衣装について考えていらっしゃる姿を拝見していたので、今日のこのコーディネートを見て『本当に思いのこもった素晴らしい衣装だな』と感じました」と話した。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門HANA

HANAは7人それぞれの個性が際立つデニムで登場。メンバーのYURI(ユリ)さんは「このような名誉ある賞をいただき、とても光栄に思います。本当にありがとうございます。
私たちHANAは、今年7月に『Blue Jeans』という楽曲をリリースさせていただきましたが、その同じ年にこのようなすてきな賞を受賞させていただき、とても嬉しく思います」。
NAOKO(ナオコ)さんは「私たちは普段、練習のときから衣装まで、さまざまなジーンズを愛用しています。パンツの太さや細さ、色の濃淡など、多くのバリエーションがあるように、私たち自身にもいろいろな姿や表現のかたちがあると感じています。これからも多様な表現を大切にしながら、精進してまいります」と語った。
また、CHIKA(チカ)さんは自身のスタイリングについて「今日のポイントはこのパンツです。もともとつなぎになっているデザインで、上の部分を切らずに折り返して、腰の位置でためて履いているのがポイントです」とした上で。「メンバーそれぞれ、デニムの色の濃淡や着こなし方のアレンジが違っていて、私たち7人の個性がしっかり出るようにスタイリングしていただきました。それぞれのスタイルが集まって、すごく素敵なコーディネートになったと思います」と話した。
■協議会選出部門・特別貢献賞
ジーンズの普及に貢献し、「ジーンズスピリット」と相通じる活動をしている人に贈られる特別貢献賞には、声優の花江夏樹さんと、株式会社ポケモン/株式会社ポケモンセンターが選ばれた。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門・特別貢献賞花江夏樹さん

花江さんは「声優という職業は、ユニフォームや衣装のような決まった服装がなく、普段アフレコ現場には私服で行くことが多いので、私は好きなジーンズをよくはいて収録をしています。ジーンズは、仕事でもプライベートでも、人生を支えてくれている存在だと感じています。これからも、自分を作り上げる一つの要素として、お気に入りのジーンズをはいて頑張ってまいります」とあいさつ。
「すごく驚いたのですが、それだけ自分が出演した作品やキャラクターを評価していただけたのかなと思っております。声優という仕事は、自分一人で成立するものではなく、多くの場合、仲間たちと一緒に作品を作り上げていく仕事です。そんなキャラクターや作品、そして仲間たちを代表して、今日ここに立っているのだと思っております。これからも驕ることなく、声優として努力を重ねていきたいと思います」と感謝を述べた。
コーディネートのポイントは「今日は式典ということもあり、少し大人っぽい印象にしてみようと思いました。デニムなんですが、ややテーラード調の質感のものを選び、上からジャケットを羽織っています。これまであまりしてこなかった落ち着いたスタイルに挑戦してみたかったので、“ジーンズでもフォーマルに”というイメージでまとめてみました。あまり人と被らないかなと思って、今日はこのスタイルにしました」という。
「第42回ベストジーニスト2025」協議会選出部門・特別貢献賞株式会社ポケモン/株式会社ポケモンセンター

ポケモンセンターの上郷頼臣社長は、「今回ご評価いただいたのは、私も本日着用しておりますデニムジャケットで、ポケモンセンター広島のリニューアルオープンを記念して誕生いたしました。広島が世界に誇るデニムブランド、カイハラ株式会社様とともに、高品質なデニムに広島らしいモチーフ、そして迫力ある赤い『ギャラドス』のダイナミックな刺繍を施した特別な一着です。
地域の伝統産業とポケモンが出会い、新しい形で人々をつなぐことができたことを、大変光栄に思っております。ポケモンもデニムも、世代だけでなく、国や地域、そして言語の壁を超えて愛されている文化です。そして、ベストジーニストが掲げるジーンズスピリットは、ポケモンが大切にしてきた“冒険心”とも重なります。これからもポケモンは新しい挑戦を続け、世界をつないでまいります」と語った。
次世代部門:猪又湊哉さん・紺野彩夏さんが受賞 未来を切り開く世代を象徴
未来を担う新世代から選出される「次世代部門」では、スケートボード日本代表の猪又湊哉さんと、モデル・俳優の紺野彩夏さんが受賞した。
「第42回ベストジーニスト2025」次世代部門猪又湊哉さん

「レザーブルゾンと501で自分らしさを表現したかったので、ピンバッジをつけたり、スニーカーを合わせたりしました」という猪又さん。「昔からジーンズが好きで、スケートボードをするときも、普段着でもよく着ています。そんな中でこのような賞をいただけたことを、本当に光栄に思います」と述べ、「2028年のロサンゼルス・オリンピックで優勝して、スケートボードの楽しさをたくさんの人に広めていけたらと思います」と意気込んだ。
「第42回ベストジーニスト2025」次世代部門紺野彩夏さん

紺野さんは「毎日と言っていいほどジーンズを履いているので、このような栄えある賞をいただけて本当に光栄です。率直に、とても嬉しく思います」とした上で、当日の衣装について、「きらびやかな会場なので、それに負けないよう、スタッズがたくさんあしらわれたデニムを選びました。アクセントとして、デニムを重ね履きしているところがポイントですデニムを下にもう1枚履いています」と説明。「デニムのように風合いを増す人でありたい。毎日履いていても飽きることがなく、どんどん風合いを増していくこのジーンズのように、私自身も成長し、何度見ても飽きられないようなお仕事をしていきたいと思います」と話した。
「第42回ベストジーニスト2025」授賞式






















