ユニクロ「パフ展」開催 “ネオ四季”時代の装いを提案 高機能アウター「パフテック」と新習慣「衣備え」を紹介

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ユニクロが“ネオ四季”時代を体感できる展示「パフ展」開催 渋谷・クレインズ6142で11月3日まで

ユニクロは2025年10月31日から11月3日まで、東京都渋谷区神宮前のイベントスペース「クレインズ6142」で、気候変動により季節の感じ方が変化する「ネオ四季」時代の暮らし方と装いを考える体験型展示「パフ展」を開催している。一般公開に先立つ30日には報道関係者向けの説明会と内覧会を実施。ファーストリテイリング(FR)グループ執行役員の遠藤真廣さんが、独自開発の高機能軽量アウター「パフテック(PUFFTECH)」を中心に据えた生活提案「衣備え(ころもぞなえ)」を紹介した。入場は無料で予約不要。会期中は特設店舗でパフテック各種を販売し、SNS投稿者への特典も用意している。

季節の境目が曖昧に 調査で9割が「四季らしさ薄れた」と回答 ユニクロが提唱する新しい暮らしの考え方「衣備え」

遠藤さんは、全国1000人を対象にした調査で「日本で四季らしさがなくなった」と感じる人が9割に達したと説明。「日替わりで季節感が変わる」「いきなり冬将軍」「寒暖差ジェットコースター」といった実感が生活者の間に広がり、服選びの失敗(厚着で日中に後悔、しまった服を引き出すなど)が頻発していると指摘した。衣替え行動にも変化が見られ、「大規模な衣替えをしない」が約7割、「季節を問わず着られるアイテムを常備している」は約6割に上ったという。こうした行動変化を踏まえ、同社は従来の「衣替え」に加え、必要な衣服を手の届く場所に常備し、脱ぎ着で体温を調節する考え方を「衣備え」と名づけて提唱している。

高機能中綿アウター「パフテック」 東レと10年かけ開発 羽毛を使わず軽くて暖かく、手洗い・パッカブルにも対応

パフテックは天然羽毛を使わず、東レと約10年をかけて共同開発した化学繊維の中綿によって、空気層を抱え込み、軽さと高い保温性を両立させた。中綿は2種類の中空繊維で構成され、髪の毛の約5分の1の細さの極細繊維を含む粒綿がバネ状にふくらむことで、かさ高を確保している。撥水加工を施しており、小雨や霧でも保温力が落ちにくく、綿抜けもしにくい。自宅での手洗いが可能で、乾きも速い。ベストやジャケットの多くはパッカブル仕様で持ち運びやすく、ミドラー(中間着)としての重ね着にも対応する。

24型に拡充した2025年秋冬コレクション 遠藤執行役員「ウルトラライトダウンに続く定番に」

2025年秋冬コレクションでは、前年の15型から24型へと拡充した。内訳はメンズ10型、ウィメンズ9型、ベビー・キッズ5型。定番のジャケットやパーカーに加え、キルトデザインの見直しやベスト類の強化、ニットと組み合わせたタイプなど、用途や嗜好に応じた選択肢を広げた。遠藤さんは「ウルトラライトダウンに続く、新たな高機能軽量アウターの世界的ポジションを取りたい」と述べ、数量目標は非公表としつつ、グローバル定番化への意欲を示した。

“ネオ四季あるある”で共感 体感温度投票や診断も 3つの「衣備えタイプ」で最適アウターを提案

展示は参加型の仕掛けが特徴。入口の「チャプター0」では、来場者が「快適」「少し寒い」「寒い」「暑い」などのボタンで体感温度を投票する。集計結果は1時間ごとに反映され、最多票に応じて会場の温度を0.5度単位で微調整する。個々の体感差を可視化し、「気温が読めない時代」における装いの前提を共有することが狙いだ。

続く「チャプター1」では、全国調査から抽出した“ネオ四季あるある”18項目を掲示。来場者が共感する項目に投票でき、会場内のランキングがリアルタイムで変動する。上位には「着込み過ぎ後悔」「寒暖差ジェットコースター」「日替わり季節」などが並ぶ。隣接ブースでは、各“あるある”に対する具体策として、パフテックの推奨モデルを提示している。例えば「着込み過ぎ後悔」にはポケッタブルで重ね着しやすい「コンパクトベスト」、「通勤で汗ばむ」には自宅で手洗い可能な定番モデル、「一日の寒暖差が大きい」には脱ぎ着しやすい「ジャケット」を当て、失敗の再発を防ぐ“衣の解決策”を示す。

触れて学ぶ展示 中綿素材やコーディネート体験も 「食べる」「整える」「集まる」「浸る」シーンで衣服を翻訳

「チャプター2」は、10問前後の設問に答えると、自身の「衣備え」傾向が「先読み」「柔軟発想」「快適追求」の三つに分類される診断コーナーだ。結果に応じて、タイプ別に推奨する“部品”=備えておくべき衣服や日用品のセットを棚に陳列し、紹介している。「先読み」タイプには、気温の急変に備えてパフテックのコンパクトジャケットや傘の常備を推奨。「柔軟発想」タイプには、季節をまたいで着回せるコンパクトベストを中心に提案。「快適追求」タイプには、在宅時の微調整に適した軽量アウターの“そば置き”を勧めている。

終盤の展示では、生活シーンに翻訳したコーディネート例を「食べる」「整える」「集まる」「浸る」の四つのカテゴリーで提示している。中綿素材やシェル生地の実物に触れられる”フォトスポットも設けている。

会期中は会場内の特設店舗でパフテック各種を販売(一部特別コレクション除く)。また、会場で「パフ展」に関する写真付き投稿をInstagram、X(旧Twitter)、TikTokに行った来場者には特典を用意。毎日先着100人にパフテックをイメージした綿菓子を配布する。投稿者全員には会場内2階の特設「ユニクロ コーヒー(UNIQLO COFFEE)」でドリンク1杯を無料提供する(メニューはコーヒー、ラテ、デカフェの各ホット/アイス、リンゴジュース、アイスティー。いずれも数量限定)。

ユニクロは日常生活を支える「LifeWear」を“道具”と位置づけ、服を「完成された部品」として他ブランドとも混ぜて使える普遍的デザインを志向する。遠藤さんは「道具である以上、暮らしの役に立たなければならない」と述べ、アウター選びで重視される「軽い」「かさばらない」「機能とファッションの両立」「自宅で洗える」「季節をまたいで着回せる」といった要件に、パフテックが横断的に合致すると強調した。

ユニクロ「パフ展」概要

イベント名「ネオ四季時代にパフっとはまる部品たち『パフ展』」。
会期10月31日~11月3日、時間は11時~19時(最終日は17時まで)。
入場無料・予約不要。
会場クレインズ6142(渋谷区神宮前6の14の2)。
最寄り駅東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前」徒歩5分、JR山手線「原宿」徒歩8分、東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道」徒歩10分。

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