
神谷康司がルードと艶を交差させた新たな表現
神谷康司がデザインするカミヤ(KAMIYA)は、2025年7月25日、東京・寺田倉庫G3-6Fで2026年春夏コレクションを開催した。テーマは「The Darkness Will Disappear」。The Chemical Brothersの楽曲「The Darkness That You Fear」からインスピレーションを受け、「闇すらも光に変える」という静かなメッセージを込めた世界観を提示した今回。確立された自身のスタイルを問い直し、異なる価値観の交差から、新たなカミヤ像の創出に挑んだ。Photos: Courtesy of KAMIYA
アメカジと艶やかさが出会う──異文化の邂逅
今シーズンのカミヤは、これまで培ってきたルードでボーイッシュなアメカジスタイルや、古着屋や1990年代を思わせるデザインを基軸に、ドレッシーで艶のあるエッセンスを取り入れた。コットンとシルクの混紡、あるいはキュプラなどの素材による鈍い光沢を湛えたドレスシャツと、リアルな表情を追求したクラッシュ加工とを組み合わせることで、相反する要素を取り入れながらも、ブランドの個性として違和感なくまとめられていた。
「いま見せているものがすべてではないから」
リリースには、「新しい表現がしたかった。いま見せているものがすべてではないから」と記されている。また、末尾には「闇すらも光に変えたいな。静かにそう呟いた」という一文が添えられており、これまでのスタイルを踏まえながらも、新たな要素を加え、表現の幅を広げようとする姿勢がうかがえる。
カミヤ(KAMIYA)2026年春夏コレクションLOOK































