ファッションデザイナーの芦田多恵さんが、新設された令和6年度文化庁長官特別表彰を受賞した。2025年1月23日、京都市内のホテルで表彰式が行われ、都倉俊一文化庁長官から表彰状が授与された。
文化庁長官特別表彰は、文化活動で優れた成果を上げ、我が国の文化振興に貢献した人や、日本文化の海外発信や国際文化交流に貢献した人の中で発信力の高い人を表彰するもの。
創業60年以上の歴史を持つメゾンを継承するデザイナーとして活躍し、宇宙飛行士の船内服を日本で初めてデザインするなど、ファッションを通じた革新的な取り組みが評価された。また、国際文化交流や被災地支援、女性活躍支援など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
芦田さんは「名誉ある賞をいただくことができ、大変感激しています。長年支えてくださったお客様や関係者の皆様のおかげ。また、ものづくりに共に取り組んでくれた技術者たち、私の思いを形にするために支えてくれたスタッフがいなければ、このような結果には至らなかったと、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもファッションの力を信じ、挑戦を続けていきたい」とコメントしている。
＜芦田多恵プロフィール＞
ファッションデザイナー、株式会社ジュンアシダ取締役。「タエアシダ」「タエアシダ メンズ」デザイナー、「ジュンアシダ」クリエイティブディレクター。
1964年、東京都生まれ。デザイナーの芦田淳氏の次女。東洋英和女学院小・中学部、スイス・ル・ローゼイ高校を経て、米国ロードアイランド造形大学アパレルデザイン科を卒業。
平成3年（1991年）にコレクションでデビュー。以来、年2回の新作発表を継続。皇室関係者やファーストレディーなど、各界の著名人から支持を得る。平成30年（2018年）から「ジュンアシダ」クリエイティブディレクターを務める。
主な実績として、平成22年（2010年）に宇宙飛行士・山崎直子さんの船内服をデザイン。平成24年（2012年）にFECJ特別賞を受賞。令和3年（2021年）にデビュー30周年を迎えた。
社会貢献活動として、東日本大震災や能登半島地震の被災地支援、「芦田基金」を通じた女性研究者支援などを行う。コレクションには約30カ国の駐日大使が出席し、国際文化交流にも尽力している。
