ゼニア（ZEGNA）は2025／2026年秋冬ミラノメンズコレクション(ミラノ・メンズファッションウィーク)4日目の1月20日、2025/2026年秋冬コレクションを発表した。Photos: Courtesy of ZEGNA
同ブランドはリリースで次のように書いている。
極上の羊毛から紡ぎ出された超軽量で柔らかなファブリック「ヴェリュス・オウレウム（VELLUS AUREUM）」をふんだんに使用した今回のコレクションは、この生地に対するオマージュを表現している。モデルたちがゆっくりと歩く青々とした草で覆われた緩やかな丘は、オーストラリアの雄大な自然を想起させる。この丘の曲線には、人と自然のつながりや、物理的距離を超えてコミュニティやクラフトを結びつける象徴的な意味が込められている。これが、新たなゼニアが目指す方向性だ。伝統的なルーツを尊重しつつ、本物のイタリアンテイストを加え、自由な解釈を施している。
ゼニアのアーティスティック ディレクター、アレッサンドロ・サルトリにとって、ファッションは創造性と行動が不可欠な要素だ。行動様式と着こなしの唯一無二の交わりは、より良いものを追求する理性的な視点、イノベーションと伝統の連続性に存在する。すべてのコレクションは過去の延長線上にあるだけでなく、新たな意味を加え、物語を深め、進化させる方法でもある。今シーズンは、ブランド創設者エルメネジルド・ゼニアのワードローブを基に、ヴェリュス・オウレウムや彼が好んだシルエットからアイテムや構造のインスピレーションを得た。
「服、個人史、佇まいをどう融合させるかがゼニアの焦点です。今回のコレクションでは、各アイテムを無造作に選び、自然発生的に組み合わせ、イタリアンスタイルの名のもとにさまざまな世代の出会いを表現しました。イメージしたのは、精神的価値と物質的価値を求めて何十年もかけて収集されたワードローブを物色している男性です。ウォッシュドウールとヴェリュス・オウレウムを採用することで、服に生命を吹き込むことができました。コレクションにはシェイプが示唆する洗練された佇まいやおおらかな着こなしなど、イタリアならではのスタイルが反映されています」とアレッサンドロ・サルトリは語っている。
脱構築的なシルエット、包み込むようなボリューム、再考されたプロポーション、大きな柄と大胆なドニゴールモチーフが特徴のコレクション。遊び心あるプロポーションの根幹には、アーカイブから厳選された伝統的な要素がある。脱構築的なブレザーは低めの二つボタンで、キャッシュファーのカラーを付けた膝丈のオーバーサイズコートや、ラペル付きとスタンドカラーから選べるウエストが伸縮仕様のゆったりとしたシルエットのブルゾンなどが展開される。ニットウェアは今シーズンを象徴するアイテムで、すっきりとしたレイヤードでシャツを際立たせる深いVネックや、手が出しやすいよう低めの位置に斜めカットされた浅いポケット、チャンキーなジャンパーやカーディガンをハイウエストのトラウザーにタックインするスタイルなどが提案されている。
春に登場したノッチレスシャツは、今シーズンはニット素材で展開される。カシミヤとコットンのコーデュロイで仕立てたスーツは堅牢さと柔らかさを両立させ、ウォッシュドオックスフォードのスーツはまるで過去を宿しているかのような風合いだ。進化を続けるアイコニックな「イルコンテ」ジャケットはシアリングで仕立てられ、ジレバージョンやオアジカシミヤジャージーのチョアジャケットも新たに登場する。
厚底ローファー、洗練されたデザインのアイウェア、柔らかなショルダーバッグがコレクション全体にリラックスした雰囲気を添えている。ニュートラルなカラーパレットは、化石、ビャクシン、暗色の木の葉、温室、ビーバー、岩山を思わせる色合いで構成され、マットブラックがアクセントとなっている。素材には密で柔らかな手触りのウールカシミヤ、カシミヤコットン コーデュロイ、ウールモヘアカバー、ウールフランネル、オアジカシミヤが使用されている。
ヴェリュス・オウレウムを頂点とするスタイルと素材が、世代を超えて受け継がれてきたゼニア家の美しい糸を紡いでいる。
ゼニア（ZEGNA）2025／2026年秋冬コレクションLOOK
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