アシックスは2025年1月7日、神戸朝日ホールで全体ミーティング「ASICS ALL HANDS」を開催した。会場に加え、ウェブ会議システムを通じて約3000人の従業員に配信した。富永満之社長は、2024年の成果を称賛するとともに、2025年の戦略方針と目標を発表した。
2025年は、消費者への直接販売の強化と統一経営の推進による顧客体験価値の向上、東京世界陸上選手権や大阪・関西万博を活用した日本発祥ブランドとしてのアピール強化、データを活用した在庫管理の改善による業務効率化の追求の3つの施策に注力する。業界トップを目指し、営業利益率15％の達成を目標に、業界を先導する取り組みを展開する方針だ。
富永社長は次のように述べた。
「2024年は本当に素晴らしい1年でした。営業利益1000億円達成が見込めるところまできたということは、我々のステージが変わったことの象徴だと思います。計画していたことをやり遂げた結果です。
2025年はさらなる成長を遂げるべく、3つのことにフォーカスしていきます。1つ目は、DTC（消費者への直接販売）のさらなる強化です。アシックスブランドの体験価値を向上させるため、我々が投資している『OneASICS経営』をしっかりやっていきましょう。
2つ目は、日本におけるブランディングです。今年は東京2025世界陸上選手権大会や大阪・関西万博が開催されます。海外から多くの方々が来日するので、社員全員で『日本発祥のアシックス』をしっかりアピールしていきましょう。
3つ目は、オペレーショナルエクセレンス（業務効率の最大化）です。過剰在庫ゼロを目標としていますが、この点についてはまだまだやれることは多くあります。倉庫のオペレーションやフォワーダー（運送業者）との連携方法、さらに需給や生産計画をデータドリブン（データに基づく意思決定）でどのように改善していくかが非常に重要です。
本年のスローガンは『業界ナンバーワン』です。我々の営業利益率は間もなく業界ナンバーワンとなる約15％になります。今後は他社を追いかけるのではなく、『我々自身が業界ナンバーワンである』という思いを持って、ベストプラクティス（最も効果的な取り組み方法）を生み出していくフェーズに入ったと考えています。ぜひ今年も社員全員で素晴らしい1年にしていきましょう」
