アーネスト ダブル ベイカー（ERNEST W. BAKER）は2024／2025年秋冬コレクションのルックを公開した。Photos: Courtesy of ERNEST W. BAKER
同ブランドは今回のコレクションについて、以下のように記している。
次々と新しいコレクションを作り出すペースや、ビジネスを運営する日々が、リードの祖父でありブランドのインスピレーションでもあったERNEST W. BAKERの逝去によって突然止まりました。このような大きな出来事は、立ち止まって考え、ゆっくりと内省する機会を与えてくれます。2025年春夏コレクションは、私たちにとって感情を整理し、自分たちの感じたことを創造的に表現するための癒しの手段となりました。
ブランド創設以来、私たちは常に、美しく質の高い服を作ることに情熱を注いできました。今シーズン、その過程は特に癒しとなり、クラフトにさらに深く没頭し、外の世界の雑音を遮断することができました。地元の職人との共同制作で、「クラフト・クチュール」と呼んでいる作品が完成しました。金のスタッズが手刺繍されたクロシェのデザインで、制作には数週間かかりました。このプロセスに深く関わることは、とても新鮮で、仕事に没頭する時間となりました。こうしたプロジェクトを通じて、私たちは職人たちの才能に光を当て、彼らが称賛され続けるべきだと感じています。
私たちが最初のコレクションから大切にしてきた要素、例えばストライプ柄は、新しい技術とデザインによって新たな解釈が加えられ、新しいカテゴリーにも取り入れられました。レザーで作られたストライプ、刺繍されたスパンコールのストライプ、ジャカードニットのストライプなど、オリジナルのアイデアに新たな命が吹き込まれました。これは、最初のコレクションがERNEST W. BAKERのストライプスーツにインスパイアされたことを思い出させる、控えめな敬意の表れでもあります。
私たちは、周りの世界に対する意識が高まり、より多くの時間をかけて立ち止まり、新たなデザインの方向性を見出すことができました。前シーズンのレザーの端切れを丁寧につなぎ合わせ、新たな生命を吹き込んだり、リボンを織り込んだ新しい生地の開発を行ったりと、非常に繊細で細かなプロセスを進めてきました。
この「間」は、ルックブックにも反映されており、モデルが座っているシンプルなカットで表現されています。コレクションの最後のルックでは、金のハートや涙を思わせる石で飾られたブレザーが、私たちの感情を表現するためのビジュアル要素として取り入れられました。
悲しみと喪失を感じながらも、振り返り、立ち止まることで、新たな感謝と希望を持って前に進んでいくことができました。今シーズンを締めくくるにあたり、祖父が孫に残した言葉を引用するのがふさわしいと感じています。
「家族を愛し、隣人を愛しなさい。そうすれば、素晴らしい人生が送れると思うよ。ほんとうに。」
アーネスト ダブル ベイカー（ERNEST W. BAKER）2024／2025年秋冬コレクションLOOK
