バウルズ（vowels）は2025年春夏パリメンズコレクション（パリ・メンズ・ファッション・ウィーク）の初日の6月18日、パリ工芸博物館で2025年春夏コレクションをプレゼンテーション形式で発表した。テーマは「春夏秋冬」。Photos: Courtesy of vowels
同ブランドはリリースで今回のコレクションについて以下のように書いている。
バウルズ（vowels）2025年春夏コレクションリリース
クリエイティブディレクターの八木佑樹は、季節の移り変わりから着想を得て、解体されたパフォーマンスの場としてプレゼンテーションに臨みました。四季をインスピレーション源とした4つの異なる独立したセットを展示し、コレクションの機能性を反映したプレゼンテーションでは20体のルックが披露されました。ヴィヴァルディの「四季」をリミックスしたサウンドトラックに合わせ、パフォーマンスの順番に従って作曲されました。春のセットにはTij FlowersのMargaux Dereumeの手描きによる特大の花があしらわれました。セット全体のデザインはNikki Lavollayが担当しました。
モチーフは、日本のアンティークプリントやテキスタイル、そして八木が「クラシックでクリーン」と感じたシャツプリントから着想を得ています。八木のアプローチは「どんなスタイルにも合う服を作る」ことでした。パッチワークは、デッドストックの生地を提供した日本のヴィンテージショップのオーナーとの共同作業で行われました。全体的なシルエットは、ジェンダーレスでありながらリラックスしたフィット感で構成されています。
グラフィックTシャツは、ペルー、ギリシャ、イギリスの歴史的な陶器のイメージをスクリーンプリントしました。フリースのトップスは、ヴィンテージのカレッジ・セーターやクルーネックを参考にしています。アウターウェアは実用的で、花柄のアップリケがパッチワークされています。長袖と半袖のボタンダウンシャツは、ヴィンテージのウエスタンウェアやワークウェアのプリントを想起させ、ポケットには70年代風の刺繍が縫い付けられています。
ボタンダウンのグランドファザーカーディガンは対照的なフロントポケットを備え、半袖のポロシャツやセーターベストは伝統的なスタイルを再構築しており、全てバウルズのアイコンが編み込まれています。ボトムスはパッチワークのデニムから、花のモチーフを繰り返しプリントしたプリントパンツ、カーゴワークパンツなどを展開しています。アクセサリーは、クラシックなベースボールハットやバケットハットから、ロゴ入りソックス、シルクのスカーフ、実用的なワークウェアのバックパックやトートバッグまで幅広く展開しています。
クラシックなストリートウェアのテイストをラグジュアリーな素材と再構築したシルエットでアップデートした2025年春夏コレクションは、楽観的でエフォートレスな姿勢を表現しています。「もの派」のように、個々のパーツの総和が時間やジャンルを超越した静かな傑作コレクションとなっています。
＊日本の美術理論である「もの派」は、日本語で「ものの学校」を意味し、このプレゼンテーションの基本原理となっています。1960年代にアーティストの李禹煥と関根伸夫によって提唱されたこのコンセプトは、「もの」はそれが置かれた空間や場所との関係において意味を持つという考えに基づいています。そして、空間や場所も「もの」との関係において意味を持つ相互関係にあるとされています。西洋の芸術制作の原理や工業化に対する反動である「もの派」は、特定のオブジェの制作者としてのアーティストに付随するカルト的な個性を排除します。この意味において、作品、展示空間、鑑賞者に等しく重要性が配分されています。
バウルズ（vowels）2025年春夏コレクションLOOK
Credits:
Creative Direction: @yukiyagii
Show & Film Direction: @andreaspappamikail
DOP: @marquesangelo
Photography: @retoschmidd
Scenography: @nikkilavollay
Stylist: @monsieurwolf
Stylist Assistant: @christophertsmiths
Content Production: @kitten_production
Post Production: @sheriff.projects
Show Production: @kitty_events
Light Design: @vincent_goubet
Casting @ikki_casting
