末安弘明がデザインするキディル(KIDILL)は、2025年春夏パリメンズコレクション(パリ・メンズ・ファッション・ウィーク)の初日である6月18日に、プレゼンテーションとデジタル形式で2025年春夏コレクションを発表した。テーマは「999」。Photos: Courtesy of KIDILL
ニュージャージー出身でロサンゼルスを拠点とするデュオ、Ho99o9(ホラー)との特別な出会いと継続的な対話からインスピレーションを得た今回。Ho99o9のメンバーであるtheOGM(BlueFace)とYeti Bones(Eaddy)のスタイルから着想を得たデザインが披露された。キディルが特定の人物のスタイルをデザインのインスピレーションとするのは初めて。
コレクションでは、身体の特性を超越したアイコニックなウェディングドレスやユニークなDIYライブコスチューム、「彼らが私服で着ていそうな姿」など、対話から生まれたイマジネーションを反映して、Ho99o9のグラフィックや刺しゅう、無数のジッパー、フロントに付けられた南京錠、ノースリーブのデニムベスト、レース素材の象徴的な使用などが幅広く取り入れられている。
末安はHo99o9のスタイルに「東京らしさ」を見いだし、原宿のストリートファッション、特にロリータのエッセンスと結びつけた。田中かえのグラフィックや、ドレスや装飾にも現れる「哲学を持って服を選び、服をまとうことの一致」を通じて、必然的な吐息としてコレクションで共生している。
また、メタルバンドの古着Tシャツを解体したアイテムやボロボロにむしばまれた風合い、弾丸を収めるバンダリアバッグ、ノースリーブのテーラードジャケット、テーラーの手によるボンテージパンツも登場した。さらに、アンブロ(umbro)とのコラボレーションによるトラックジャケットやパンツ、ゲームシャツ、アイロニカルな一点もののマスク、ヒヅメ(HIZUME)とのコラボレーションによる帽子も発表された。
キディルはリリースで、「これらは、Ho99o9の名に秘められたコード999が次なるステージへの進化、まだ見ぬ景色への予感を宿していることとも関連している。999は、悪魔の数字とされる666を逆さにした数字であり、1000-1という未定義の意味を孕(はら)むこのエンジェルナンバーは、無限の可能性と先進の魔力を秘め、末安の現在形の心をも代弁している」としている。
キディル(KIDILL)2025年春夏コレクションLOOK
・Show Director: Michio Hoshina *PLANKTON
・Stylist : Tatsuya Shimada
・Hair Stylist : Kunio Kohzaki
・Make-up: Kanako Yoshida *lga management
・Casting : Taka Arakawa, Jose Maria *ALTER
・Production: Devi Sok
・Runway Photo: Ko Tsuchiya
・Backstage Photo : Ko Tsuchiya, Flo Kohl
・Show Coordinator: Azusa Nozaki
・Writer : Tatsuya Yamaguchi
・Artwork: HO99O9, KAE TANAKA, ohiana
・Collaboration : HO99O9, UMBRO, HIZUME, RICHMOND KNITWEAR, KIRIN TAILORS, ACUPUNCTURE, Deadly Sweet, YUUKI IWAMA, NC, rurumu:
・International Press : Totem fashion
・Japan Press : Sakas PR
・Support : Dr. Martens
・Movie Director: Minori Murata
・Movie Music: HO99O9
・KIDILL Designer: Hiroaki Sueyasu