在日イタリア商工会議所は2024年6月7日、東京タワーで「ジャパン・オリーブオイル・プライズ 2024(Japan Olive Oil Prize 2024=日本オリーブオイル大賞2024:略称 JOOP 2024)」の表彰式を開催した。同賞は、世界各国の高品質なエキストラバージンオリーブオイルの中から最高のブランドを選ぶ国際的なコンテスト。Text & Photo : Shinichi Higuchi(樋口真一)
12回目の開催となる今回。27カ国から計488本のエキストラバージンオリーブオイル(EVOO)がエントリーされ、11人の審査員による4日間のブラインドテイスティング審査を経て、各賞の受賞ブランドが決定した。表彰式には、駐日イタリア大使など各国の大使らも参加した。
今回、国別で最も点数が高かったブランドに贈られる国別最高賞(Best of Country)は12ブランドが受賞した。アルゼンチンはアグロペクアリア エル ミストルのエル ミストル プレミアム(Agropecuaria El Mistol S.A. – El Mistol Premium)、ブラジルはエスタンシア ダス オリヴェイラスのエスタンシア ダス オリヴェイラス ブレンド エクスクルシーヴォ(Estância das Oliveiras – Estância das Oliveiras Blend Exclusivo)、フランスはサス エストゥブロンのシャトー デストゥブロン ブテイアン(SAS Estoublon – Château d’Estoublon Bouteillan)、ギリシャはメリッサ キキザス S.A.のテラ クレタ オーガニック エヴォー(Melissa Kikizas S.A. – Terra Creta Organic EVOO)が選ばれた。
イスラエルはBVS エルサレムオリーブオイルのハート ノーツ ブレンド(BVS Jerusalem Olive Oil – Heart Notes Blend)、イタリアはフラントイオ ロリンダのロリンダ モノヴァリエターレ ディ ラッジア(Frantoio L’Olinda – L’Olinda Monovarietale di Raggia)、ヨルダンはマイダのマイダ アルベキナ(Maida – Maida Arbequina)、ポルトガルはソヴェナのオリヴェイラ ダ セラ ラガール(Sovena – Oliveira da Serra Lagar)に決まった。
スペインはゴヤ エン エスパーニャ S.A.Uのゴヤ プレミアム ウニコ エクストラ バージン オリーブ オイル(Goya en España S.A.U – Goya Premium Unico Extra Virgin Olive Oil)、チュニジアはアドニス オリーブ オイルのドメーヌ アドニス コロネイキ(Adonis Olive Oil – Domaine Adonis Koroneiki)、トルコはガイア オリーヴァのガイア オリーヴァ タンジェリン(Gaia Oliva – Gaia Oliva Tangerine)、アメリカはファット ゴールドのファット ゴールド スタンダード(Fat Gold – Fat Gold Standard)に贈られた。
また、フレーバーオイル部門(Best of Flavored)は、トルコのガイア オリーヴァのガイア オリーヴァ タンジェリン(Gaia Oliva – Gaia Oliva Tangerine)が1位。
ポルトガルのムルサ・オリーブ生産者農業協同組合の世界初となるココア入りアゼイテ ポルカ デ ムル(Cooperativa Agrícola Dos Olivicultores De Murça – Azeite Porca De Murça Cacau Fused)が2位を受賞した。また、ギリシャのラコニコのラコニコ ブラッド オレンジ(Laconiko – Laconiko Blood Orange)と、ギリシャのサケラロプロス オーガニック ファームズのフレーバード グルメ エニグマ アップル、シナモン、ハニー フレーバー(Sakellaropoulos Organic Farms – Flavored Gourmet Enigma Flavored with Apple, Cinnamon and Honey)の2ブランドが3位となった。
高ポリフェノール賞(Best of Polyphenols)は、イタリアのアジエンダ デ ロベーティス サスのキアロスクーロ(Azienda De Robertis Sas – Chiaroscuro)に決定した。
さらに、ボトルやパッケージングのデザインが優れたブランドを選ぶデザインアワード(JOOP Design Award)では、スペインのカステル デ ラ コストゥレラ サット アグロフルートのオリゲネス(Castell De La Costurera SAT Agrofruit – ORIGENES)が優勝した。
また、イタリアのアジエンダ ポデーレ マコロ ソチエタ アグリコラ センプリチェのイル マコロ(Azienda Podere Macolo Società Agricola Semplice – Il Macolo)が2位。
イタリアのディ ヴィート フードのディ ヴィート プレミアム デノッチョラート ビオロジコ(Di Vito Food Srl – DI VITO Premium Denocciolato Biologico)、イタリアのグレキ ペルティカリのアマビレ(Grechi Perticari Srl – Amabile)、イタリアのカステッロ モンテ ヴィビアーノ ヴェッキオのハーヴェスト バイ ナイト(Castello Monte Vibiano Vecchio S.r.l. – Harvest by Night)の3ブランドが3位に選ばれた。
「ジャパン・オリーブオイル・プライズ」は、世界中から選ばれた最高峰のエキストラバージンオリーブオイルを日本市場に紹介することを目的としたコンテストで、世界で最も権威のある国際オリーブオイルコンテストのひとつとなっている。
表彰式で、在日イタリア商工会議所のダヴィデ・ファントーニ事務局長は「地中海地域に住む私たちにとって、オリーブオイルは血液や水と同じくらい重要なものです。しかし、この貴重なオリーブオイルの真の価値を理解するためには、深く掘り下げて研究する必要があります。このコンクールは、日本の皆さまにエキストラバージンオリーブオイルの知識を深めていただきたいという思いから開催しています」と挨拶。
また、ジャンルイジ・ベネデッティ駐日イタリア大使は「多くのエキストラバージンオリーブオイル生産者が参加するこの競技会は、日本市場の重要性を示しています。そして、イタリアの大使として、今年も多くの友人がこの競技会で競い合っていることを非常に誇りに思い、嬉しく感じます」と述べ、「オリーブオイルは多くの優れたイタリアの農産物の中でも最も象徴的な製品の一つです。それは地中海食の重要な要素であり、イタリア料理に欠かせないものです」などと語った。