橋本祐樹がデザインするユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)は2024/2025年秋冬コレクションを発表した。テーマは「INDUST= 産業 / 工業”」。人工物と自然物の差異についての考察からスタートしたという今シーズン。ポルシェの代表的なモデル 911 のリア部分のくびれを表現したコートやジャケットと原色を使ったトップスの組み合わせ、80年代のドイツ代表のユニフォームを参考にしたトップスを制作。それに合わせてサッカージャージのセットアップなどを制作した。Photos: Courtesy of YUKI HASHIMOTO
ユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)2024/2025年秋冬コレクションLOOK
ユウキ ハシモト(YUKI HASHIMOTO)2024/2025年秋冬コレクションリリース
2024 秋冬コレクションの出発点は”INDUST= 産業 / 工業” をテーマに、人工物と自然物の差異についての考察から始まりました。
今季を象徴するグラフィックにも登場しているドーベルマンは、ドイツ原産の警備犬ですが、元々自然界には存在しない犬種を人間の警備のために交配を続け、開発された犬です。人間の都合で本来垂れ下がった耳や尻尾は切り落とされ、人間の警備を目的に飼育されてきました。ドーベルマンは生命ではあるが、果たして自然物であるのか?人間が作り出した人工物、あるいは工業製品とも言えるのではないでしょうか。
そのような問いから、工業大国であるドイツへとスポットを当て、ドイツが誇る自動車メーカーであるポルシェの代表的なモデル 911 のリア部分のくびれを表現したコートやジャケット、そのインナーには力強い原色を使ったトップスを差し込みました。また、ドイツと言えばサッカー大国でもあることから、80年代のドイツ代表のユニフォームをレファレンスとしたトップスを制作。それに合わせてサッカージャージのセットアップも新たに制作しました。
また、ディテールにおいては” カットオフ” をキーワードとしており、ドーベルマンの” 耳や尻尾が切り落とされている” ことからインスピレーションを得ています。定番の Y ネックジャケット、ツイストのワークパンツ・デニムなど、定番のアイテムをこのテクニックでアクセラレートさせました。
全体を通して、硬質で美しくも力強く、構築的なドイツのムードが洋服といった形で結実したコレクションとなっております。