第92回ミカムと2022年春夏シューズトレンドを紹介するウェビナー「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」が開催

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「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」から

「第92回ミカム(MICAM)2022年春夏コレクション」と2022年春夏の最新シューズトレンドを紹介するウェビナー「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」が開催された。ミカムを主催するイタリア靴メーカー協会(ASSOCALZATURIFICI)ディレクター兼ミカム ミラノ(MICAM Milano)CEOであるトカンマーゾ カンチェラーラ(TOMMASO CANCELLARA)さんとトレンド情報企業WGSNのシニアコンサルタントのジェス・タン(JESS TANG)さんらが登場。9月19日から9月21日、イタリア・ミラノのミラノ見本市会場(Fiera Milano Rho)で開催される靴の見本市「第92回ミカム2022年春夏コレクション」に先駆けて、開催概要や見どころをアピールするとともに、レディースとメンズシューズのトレンドなどを紹介した。Text : Shinichi Higuchi(樋口真一)写真は「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」から

世界最大の国際見本市であるミカム。毎年春(2月)と秋(9月)の年2回開催され、毎回4万人以上が来場し、国際革小物見本市ミペル(MIPEL)も同時開催されてきた。新型コロナウィルス感染症前の昨年2020年2月にはミカム X(MICAM X)をスタート。コロナ流行中の2020年9月月には第2回、今年2021年3月8日から5月8日には第3回を実施した。第3回は90以上のブランドと5000人以上のバイヤーがオンライン形式で参加し、バイヤーと企業の間で2000件以上のコンタクトが成立した。20以上あるコンテンツテーマは内容が充実していて、閲覧数は約3万1000回となった。

イタリア靴メーカー協会(ASSOCALZATURIFICI)ディレクター兼ミカム ミラノ(MICAM Milano)CEOトンマーゾ カンチェラーラ(TOMMASO CANCELLARA)さん。「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」から

今回の「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」はデジタル版「第92回ミカム(MICAM)2022年春夏コレクション」プレゼンテーションとして行われたもの。

第92回ミカムのポイントについて、トンマーゾ カンチェラーラさんは、「リアルな展示会が開催できるが、今回はミカム Xのリアルバージョンとデジタルバージョンの両方を同時に楽しめるものになる。コロナ後の大切な1回目。是非(日本の)皆さんにミカムに来てほしい。感染対策はもちろん、コンテンツもアップグレードしている。持続可能(サステナブル)、トレンドと素材、小売りの未来、伝統と未来という、4つのテーマの中でも、特に持続可能に集中し、リアルな形で届けたい。また、詳細はまだ言えないが、特別なプロジェクトもある。9月に会場で見てほしい。企業とブランド、消費者が真の持続可能な企業を見分ける手助けとなる取り組みになっていると思う。デジタルとリアルの両方の経験を生かして開催するのでうまくできると確信している」と強調。

また、新しいプロジェクトについては、「スタートアップ企業に着目し、靴業界における有力なベンチャースタートアップ企業を支援する。芸術家たちに職人技やイノベーション技術を世界に披露する舞台も提供したい。以前から取り組んできた新進デザイナにスポットを当てた支援も行う」などと語った。

WGSNのシニアコンサルタントのジェス・タン(JESS TANG)さん写真右。「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」から

2022年春夏シューズのトレンドについて、ジェス・タンさんは「(コロナ後の)リスタートの気分は必ずシューズ選びに影響を与えるでしょう。世界中で人々の生活が激変した中で、消費者のニーズも変わり、快適性や機能性、実用性が求められるようになます。靴で幸福感を表現したいという意欲も高くなるでしょう」と説明。

キーカラーはバターイエローやオプティックホワイトなどを挙げ、「素材・デザインは、アフターコロナで快適性とファッション性がこれまで以上に求められる中で、ソフトボリュームがポイントになっています。スリッパなども注目されています。持続可能性を追求するため、ブランドは素材のリサイクルを工夫し、再生素材が様々な領域で使用されている。ウーブンレザーも続くでしょう」などとするとともに、「消費者の購買意欲は回復基調にありますが、イギリスではドレスシューズが、ドイツではスニーカーが人気であるなど、地域差を考慮してラインナップをそろえましょう」などと話した。

イタリア大使館貿易促進部部長のエリカ ディ ジョバンカルロ(Erica Di Giovancarlo)さん。「MICAM Milano IS BACK! Digital Tease」から

また、今回のウェビナーには日本からイタリア大使館貿易促進部部長のエリカ ディ ジョバンカルロ(Erica Di Giovancarlo)さんも参加。「日本の消費者も大きく変わりました。情報を入手し、日本市場に進出する方法を探ることが必要」と強調した上で「ミカムやイタリア靴メーカー協会と協力し、イタリアのシューズをアピールしていくことに変わりはありませんが、日本のバイヤーや消費者とイタリアの企業の3者が参加する企画も検討しています。日本の潜在需要を理解するためのマッピングを作成するほか、イタリアの商品は地域や工芸などの要素もかかわってくるので、イタリア政府観光局などに協力してもらいながら、日本の消費者やバイヤーにイタリアの商品の製造過程や作られた場所などを見てもらう機会を作りたい。イタリアの企業に日本のバイヤーや消費者への接し方をしってもらう機会なども作りたい」との考えを明らかにした。

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