「第20回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会ファッション甲子園®2021」の審査結果発表と表彰式が8月22日、青森県弘前市民会館で行われ、青森県の舘田学園五所川原第一高等学校が優勝した。
ファッション甲子園は、高校生を対象にしたファッションデザインコンテスト。20回大会を記念し、海外ファッションブランド協会特別賞も設置、海外ファッションブランド協会の有賀昌男会長と三木均理事も審査に参加した今回。95校2248点から選ばれた34チームの頂点に立ったのは五所川原第一高等学校の「不安」という作品。「すぐに着られる」という点が評価された。
準優勝は愛知県の山本学園情報文化専門学校「Re…」。第20回大会記念特別賞海外ファッションブランド協会特別賞とのダブル受賞となった。第3位は愛媛県の愛媛県立松山工業高等学校「ノスタルジック ストリングス」が選ばれた。
また、審査員長特別賞は東京都の学校法人古屋学園 二葉ファッションアカデミー高等課程「つなぐ」、審査員特別賞(原由美子賞)は富山県の富山第一高等学校「地球の息吹き」が授賞。
審査員特別賞(ガッツダイナマイトキャバレーズ賞)は山口県の宇部フロンティア大学付属香川高等学校「コロナ禍の飛び出す絵本」、ゲスト審査員特別賞(天津憂賞)は長野県の長野県屋代南高等学校「試煉」に決まった。
今回の優勝作品について、審査員は「すごくよくできた作品。ただ、もしかすると、いつもの(ファッション甲子園)のようにランウェイを歩く審査では、少し寂しく見えたかもしれない。ただ、インナーも合っていて、すぐに着れる衣装というところが評価され、そういう点では、今までのファッション甲子園優勝作品とは違った傾向の作品。(今後のファッション甲子園の)新しい扉を開いた作品になるかもしれない」とコメント。
五所川原第一高等学校の生徒は「衣装の縫い合わせに非常に時間がかかり、難しかった。布を重ねて立体的な鳥の模様を作る所を工夫した。こだわりの部分である。鳥の模様に1枚ずつ布を切り出す作業が一番苦労したところ。自分たちの高校は、これまで2位だったので、悲願の優勝を取れてとてもうれしい」と喜びを語った。
なお、今回は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、出場チームの青森県弘前市への招へいを見送り、作品審査は事前に出場チームから提出された衣装(マネキン着せ付け)・ウォーキング動画・衣装写真を基に非公開で行われた。出場全チームは審査結果発表と表彰式にリモート(Zoom) で参加した。