クールジャパン機構がシタテルに、最大10億円の出資を決定

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シタテルの河野秀和社長とクールジャパン機構の加藤有治専務取締役COO兼CIO

クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)は7月16日、インターネットによる衣服生産プラットフォーム事業を行うシタテルに、最大10億円の出資を決定したと発表した。

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2014年に設立。現在はアンリアレイジ(ANREALAGE)やアシックス(ASICS)など約1万3000社のファッションデザイナーや国内のブランド、アパレル企業などのクライアントと約700拠点の縫製工場と生地メーカー、副資材メーカーなどの生産者をつなげ、大小多品種の高品質な衣料の生産を可能にする衣服生産プラットフォーム事業を行っているシタテル。各工場の繁閑期や得意分野などのデータを独自の生産管理システムに反映することで、利用者が希望するアイテム・数量・納期から最適な工場を選定。両者のニーズを踏まえ、コンシェルジュがきめ細かいマッチングを提供するという新しいビジネスモデルを確立し、創立以来利用者を拡大している。

今回の出資は、日本の素材・テキスタイル、縫製技術、染色加工など、日本の技術がルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)、モンクレール(MONCLER)など世界のブランドから高く評価される一方で、国内の繊維事業所数、出荷額は1991年との比較で約4分の1となり、国内アパレル市場の輸入浸透率は2017年で97.6%となるなど、新興国を中心に世界のアパレル産業が年7.3パーセントの成長を続けている中で、日本のアパレル産業や繊維産業は厳しい状況が続いているという状況に対応したもの。

クールジャパン機構はシタテルのシステム拡張やマーケティング強化など、事業拡大に向けた成長資金を投資。デザイナーや国内アパレルブランドの大小多品種のスピーディな生産を可能にし、アイデアを形にしやすい環境を整えることで海外競争力を高めるとともに、生産現場の技術革新や安定稼働を支援し、日本の生産者の維持・発展に貢献したい考えだ。

クールジャパン機構の加藤有治専務取締役COO兼CIOは「日本のデザイナーはクリエーションやデザインはすぐれているが、生産者とのネットワークや経営力、マーケティングは強いとはいえない。また、生産者もテキスタイル、縫製技術などの強みは持っているものの、季節性などで変動が激しく、稼働率が安定していないことが、経営を圧迫している。IT化やマーケティングも進んでいない。今回の投資でブランドとメーカーがウインウインの関係を作るためのネットワーク作りを加速させたい。次のステップとして、クールジャパン機構の海外販路開拓の経験やネットワークを活かしたサポートやコネクトインダストリーの実現による社会的価値の創造、持続的な成長が可能な経済にも貢献したい」とするとともに、「新体制としては7件目、ファッション・ライフスタイルとしては3件目の投資だが、これまでのプラットフォームサイドではなく生産サイドの企業に支援出来たことをうれしく思っている。ファッションライフスタイルは、クールジャパン機構の分野であるし、今後も日本のデザイナーやアパレル、素材メーカーが海外で活躍するための投資を続けたい」と話した。

また、シタテルの河野秀和社長は「今後も様々な機能を加え、あらゆるニーズに対応したいし、更に世界を目指したい。海外のもの作りのデータやナレッジを日本に活かせるような仕組み作りも行いたい」とした上で「生産を支えるのは工場でありサプライヤーのみなさん。深刻な状況にある事業継承問題を解決するために若くて優秀な人材を引き込んでいくムーブメントも作りたい。単に事業やマーケットを拡大していくだけでなく、もの作りの環境や後継者の育成、新しい人たちをファッションや繊維産業に入れていき、産業と雇用の価値を引き上げていきたい」などと語った。

Text & Photo:Shinichi Higuchi(樋口真一)

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