第44回モード・イン・フランス展 2018/2019年秋冬コレクションがスタート

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フランス婦人プレタポルテ連盟(Fédération Française du Prêt à Porter Féminin)が主催する合同展示会、「第44回モード・イン・フランス(Mode in France)展 2018/2019年秋冬コレクション」がきのう1月10日、スタートした。1月12日まで、東京・渋谷のベルサール渋谷ファースト地下1階で開催されている。

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22年の歴史を持つモード・イン・フランスは、フーズ・ネクスト(WHO’S NEXT)やトラノイ(TRANOI)などパリで開催される展示会に先駆けて、日本で最新コレクションを紹介するもの。今回は初参加の10ブランドを含む70ブランドが出展。婦人服プレタポルテやファー、レザーウエア、ジュエリー、バッグ、服飾雑貨などの2018/2019年秋冬コレクションを紹介している。

初日に会見した。フランス婦人プレタポルテ連盟のパトリシア・ブラフマン国際部長は「今回は『ラベル(LABELS)』という新しいエリアを作った。一昨年新会長に就任したピエール=フランソワ・ル・ルエ会長の希望など、20年以上続いている展示会に違うテースト、特にクリエイティブでハイエンド、そしてメード・イン・フランスにこだわるブランドを集めることで、いままでとは違う見え方になっている。展示会は出だしから順調で、午前中から前年並みの来場者が来ている。出展者からの反応もよく、新しいお客様もブースを訪れている。ラベルエリアのブランドも手袋のGEORGES MORAND(ジョルジュ・モラン)など、初日から受注が入っている」などと話した。

また、前回に続き今回も初日にローラン・ピック駐日フランス大使が来場。今回は予定の倍近い時間をかけて視察したという。

 

ラベルエリアでは、初参加の4ブランドを含め、7ブランドが出展。ハイブランドのクリエーションを30年以上支えてきたアトリエ・ダリアーヌが昨年2017年にスタートしたリュー・ベガン(RUE BEGAND)は、メンズとユニセックスアイテムを展示。雪山でのリゾートをテーマに、オリジナルプリントや刺しゅう、素材のコンビネーションなどにこだわったコレクションを紹介している。

キャロリーナ・リッツラー(CAROLINA RITZLER)はオールインワンのコンビネゾンを柱にしたコレクション。同ブランドのコンビネゾンはペネロペ・クルスやグレイス・ジョーンズ、ローラ・スメなど多くのセレブリティーにも愛用されており、日本では伊勢丹、トゥモローランド、ベイクルーズなどでも展開している。同社では「コンビネゾンを柱にしているのはコンビネゾンに特化したブランドはなかったから。今回は日本での展開を更に拡大するため、新規獲得を目指しているが初日から受注があった」としている。

地理民俗学を修めた後、モデルやマルタン・マルジェラのアシスタントとして働きながら、服飾学校アトリエ・シャルドン・サヴァールを卒業したヴァランティーヌ・ゴティエ(VALENTINE GAUTHIER)が2007年に設立したヴァランティーヌ・ゴティエ(VALENTINE GAUTHIER)は、フェミニンなスタイルとマニッシュな素材を使ったものの組み合わせなどが特徴。今年はボーマルシェ通りにオフィスからギャラリー、カフェなどを併設したショールームとフラッグシップショップをオープンすることが決まっている。

フランス北部のトロワで、1925年にスタートしたストッキングと靴下の工場がブランドの起源となった、ヴィトス1925(VITOS 1925)はニットを中心にしたブランド。ツインニットが流行したスタート当時から色を使ったコレクションが人気を集めたが、今シーズンはアシンメトリーなニットなどのニットを始め、ペットボトルをリサイクルした中綿を使ったアウターや再生素材を使ったボタンを付けたデザインなどを紹介している。

 

そのほか、ラベルエリア以外の初出展としては、1996年にシックで手頃なトートバッグからスタートし、フランス国内外に150の取引先を持つロックスウッド(LOXWOOD)は、毎年10万個売れるというトートバッグを始め、パリで流行しているバッグの2つ持ちに対応した、トートバッグに併せる斜めがけバッグなどを展示。日本ではベイクルーズ、伊勢丹、西武百貨店など百貨店を中心に展開している。

音楽関係の仕事をしていたカミーユと製薬研究所に勤めていたフラヴィアンという、エルベールきょうだいが、40年前に父が開いた皮革製品のアトリエで制作したバッグやベルトを展開するエルベール・フレール・スール(HERBERT FRÈRE SŒUR)。今シーズンは1980年代を彷彿(ほうふつ)させるバッグにリベットをプラスしたデザインなど、1980年代を思わせるデザインをベースに現代のテーストを加えたバッグなどを紹介している。

 

また、前回、前々回に続き、今回もパリの日本食の老舗である、うどん専門国虎屋(KUNITORAYA)とのコラボレーションも行われた。会期中には、かつおだしに白みそと酒かすを混ぜ合わせ、具にはニラ、ゴボウ、油揚げ、ゆずなどを使用したという、パリ以外では同会場でしか食べることができない即席うどんや、2015年にはパリ日本文化会館におにぎり専門店「Onigiri Bar」を開店したオーナーシェフの野本将文氏らしい、おにぎりが来場したバイヤーやプレスに振る舞われている。

Text & Photo:Shinichi Higuchi / Chief Editor(樋口真一)

 

注意:モード・イン・フランス(Mode in France)展は、バイヤーやプレスを対象にした展示会です。一般の方は入場できません。

 

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