2017年(第35回)毎日ファッション大賞表彰式開催大賞はハイク(HYKE)。ユイマナカザトのオートクチュールコレクションのショーも

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(C)zoomupcollection

ユイマナカザトのオートクチュールコレクションも紹介

ハイクの吉原秀明さんと大出由紀子さん、ユイマナカザトの中里唯馬さん、スタイリストの高橋靖子さん、アシックスとGINZA SIX、島精機製作所会長の島正博さんが受賞。

2017年(第35回)毎日ファッション大賞の表彰式が11月29日、東京・渋谷のEBis303で行われ、ハイク(HYKE)の吉原秀明さんと大出由紀子さん、ユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)の中里唯馬さん、アシックスの尾山基会長兼社長(CEO)らが登場した。

毎日ファッション大賞は毎日新聞創刊110年を記念して1983年に創設されたもの。年間を通してファッションという文化活動のなかで最も優れた成果を上げたデザイナーや経営者、コーディネーター、企業、団体を選び、表彰するほか、優れた創作活動をした新人デザイナーやファッションデザイナー以外でファッション界に功績を残した人、ファッション文化に貢献し、社会的にインパクトを与えた人や企業などを表彰している。

35回目を迎えた今回。大賞に選ばれたのはハイクの吉原秀明さんと大出由紀子さん、新人賞・資生堂奨励賞はユイマナカザトの中里唯馬さん、ファッション界に功績を残した人に贈られる鯨岡阿美子賞はスタイリストの高橋靖子さん。話題賞はアシックスとGINZA SIX、特別賞は島精機製作所会長の島正博さんが、それぞれ受賞した。

また、表彰式の後には、ユイマナカザトがパリのオートクチュールコレクションで発表したコレクションを紹介するファッションショーも行われた。

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2017年(第35回)毎日ファッション大賞はハイク(HYKE)の吉原秀明さんと大出由紀子さん

大賞に選ばれたハイクの吉原さんは「感激しています。直前まで仕事をしていたので、このような華やかな場所に戸惑っていますが、今まで積み重ねてきたことが今回の受賞につながったのだと思っています。新人賞と大賞の同時ノミネートも含めると、6、7回、それ以上かもしれませんが、ノミネートされるだけで光栄なことだし、ノミネートされるデザイナーは本当に僅差なのでたまたま今回受賞できたのかとも思っています」。

大出さんは「私もふだんは華やかなところに行くことがあまりないので、今、改めて大きな賞をとったと実感しています。私たちは服を作ることについても撮影などのヴィジュアルについてもチームをほとんど変えていないので、20年間のことやみんなのことを思い出しました。グリーン時代からずっとノミネートされていて、正直、一生とれないのかなと思っていました。今回、ノミネートしたと聞いたときも『今年もね』と思っていたので(笑)。あ、やっぱりとれるんだ、と思いました」と話した。

ハイクの吉原秀明さん(写真中央)と大出由紀子さん(右)、ユイマナカザトの中里唯馬さん(左)

ハイク(HYKE)2017/2018年秋冬コレクション

ハイク(HYKE)2018年春夏コレクション

毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞はユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)の中里唯馬さん

新人賞・資生堂奨励賞を受賞したユイマナカザトの中里さんは「ファッションの未来はクチュールにあると信じて2016年にパリに進出しました。茨の道とはこのことかと思い知らされるほど、さまざまな出来事がありましたが、多くの出会いもあり、転機となる1年になりました。それぞれの人のためのそれぞれのデザインを提案することが技術の進化によって後押しされ、縫製をせずに、誰でもぴったりフィットする新しい服ができました。来年の一月には実際に購入することができるようになります。これからも恐れずに時代を切り開いていきたいと思っています」と挨拶。

ユイマナカザトの中里唯馬さん

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ユイマナカザトが考案した、あらゆる素材を自由に結合できるシステムで創られたコレクションも紹介

表彰式後のショーでは制作過程の映像や中里さんの言葉も交えながら「やがて衣服は一点物しか存在しなくなるでしょう。これは我々が到達した未来の姿です。進化した全く新しいテキスタイルの概念と、人類の衣服のアーカイブを融合させようと考えました」という言葉を具現化したドレスやジャケット、パンツなどが登場。

コレクションはコットン、ウール、ナイロンなど、あらゆる素材を自由に結合できるシステムで創られたもの。パーツ一つ一つにシリアルナンバーが施されており、デザインは、戦後に優雅さと贅沢さを取り戻させたオートクチュールと、大量生産で世界中に影響を与えたジーンズという、1950年代の2つのモチーフをもとになっている。「ジーンズより自由でありながら、同時に着る人のためだけに仕立てられた究極の一点物の服を世界に届けたい」という中里さん。パズルや細胞のようにパーツをつなぎ合わせるアイデアや、コンピューターやスキャナを使い体にぴったり合う服など、一つ一つの考え方はこれまでもあったものだが、それらがアーティスティックで実験的に見えたのに対して、今回紹介されたデザインは完成度が高く、ドレスやカジュアルなアイテムなど、一般の人も抵抗なく着ることができるようになっている。今後の展開も注目されそうだ。

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鯨岡阿美子賞はスタイリストの高橋靖子さん

鯨岡阿美子賞に選ばれたスタイリストの高橋靖子さん

昨年死去した世界的ロック歌手、デヴィッド・ボウイの衣装を1970年代から手がけ、今年開かれた回顧展で作品が多数展示され話題となった高橋さんは「スタイリストは1人ではできない仕事。才能のあるすばらしい写真家、アートディレクター、デザイナー、ミュージシャンに導かれ、55年この仕事を愛しながら続けていくことができました。私にとってスタイリストは天職。明日からも今まで通り仕事を愛しながら、元気に新しい世界を創っていきたいと思います」とコメント。

話題賞はアシックスとGINZA SIX

アシックス尾山基会長兼社長(CEO)

店舗もリニューアルし、デザインも2017年秋冬から大きく変えるなど、スポーツ工学研究所を背景にした実直な物作りに加えて、デザインを更に進化させ、森永氏とのコラボレーションによってファッションの可能性も探るなど、変革を進めているアシックス。尾山基会長兼社長(CEO)は「2002年にピッティに出展し、2003年にはパリやミラノコレクションのモデルがはいてくれるようになりました。スポーツでもファッションはキーワードになっているし、造形で言えば3D、つまり立体的造形もキーワードになっていますが、欧米でアスレジャーがキーワードになり、ネクタイを外し、スニーカーを履くようになるなど、ライフスタイルが急激に変わる中で、受賞できたことをうれしく思っています。ファッションを報道するプレスの人が履いてみたいと思うようなシューズを作りたいと考え、オレンジやブルーではなく黒を使うなど、色や素材も変えていたのでとてもうれしい。ただ、話題賞で、大賞ではないので」と大賞への意欲も見せた。

また、東京オリンピック・パラリンピックの日本代表選手団オフィシャル(公式)スポーツウエアでのファッションデザイナーとのコラボレーションについても「考えています。デザインについてはJOCの意見も入ってきますが、デザイナーを使おうとは思っています。パラリンピックに参加する様々な選手をかっこよく見せるようにプロデュースするという意味でもファッションデザイナーにはいい機会ではと思います」としている。

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「GINZA SIXの挑戦は、まだはじまったばかり。世界の人を東京、銀座に惹きつけるだけでなく、世界の人たちに喜んでもらい、何度も訪れたくなるような体験や感動を提供したい」と挨拶。また、「いいスタートを切れたし、目標通り順調に推移している。日本のブランドも順調」と述べた。

特別賞は島精機製作所会長の島正博さん

島精機製作所会長の島正博さん

「2002年に鯨岡阿美子賞を受賞してから、当社を取り巻く環境は大きく変化し、ニット製品の生産地が広がる、一方で、消費者に満足度の高い商品をいかに早くお届けするかが問われています。ホールガーメントもレベルアップし、ロスをなくすだけでなく、軽く、エレガントな無縫製のドレスができるようになりました。これこらも、更にファッション界にこうけんできるようにがんばりたい」と話した。

Text & Photo:Shinichi Higuchi / Chief Editor(樋口真一)

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